選手層が厚ければいいわけではない? マンCからレンタル中のCBが挑む過酷な未来

今後が期待されるベリス photo/Getty Images

チャンピオンシップで出場機会を得ているベリス

クラブ史上初となったCLファイナルへ駒を進めたマンチェスター・シティ。FA杯は落としてしまったものの、カラバオ杯のタイトルは獲得しており、プレミアも優勝決定と今季の出来は過去最高となりそうだ。そんなマンCだが、今季の特長を挙げるとすればセンターバックの安定感だろう。ルベン・ディアスを始めジョン・ストーンズやアイメリック・ラポルト、ネイサン・アケ、エリック・ガルシアと人員不足だった昨季とは大きく選手層が変わっている。そんな人員過多のセンターバックに今後加わるかも知れないのが今季チャンピオンシップのブラックバーン・ローヴァーズFCにレンタル中のハーウッド・ベリス(19)だ。

2008年からマンCに所属しているベリスは2019年にカラバオ杯でトップチームデビューしており、同年にはCLにも出場している。そして今季から修行先としてブラックバーンを選んでおり、ここまで19試合に出場している。着実に経験値を積んでいるようだ。

そんなベリスの特長として挙げられるのは足元の技術だろう。長短の正確なパスを操る後方からの配球は現代サッカーにおいて非常に重要であり、指揮官がジョゼップ・グアルディオラであれば尚更だ。また、対人守備に強みをもっており、身長188cmの長身は武器となるだろう。更に世代別のイングランド代表では主将を務めており、キャプテンシーにも期待できる選手だ。

このようにセンターバックとして必要なものは一通り揃えているベリスだが、トップチームでの活躍はあるのだろうか。ガルシアはバルセロナへの移籍の話があるが、ディアス、ストーンズ、ラポルト、アケはまだ若く、今後数年にわたる活躍が見込める。昨季のように怪我人続出となればまた状況は変わるが、実力でこの4名から定位置を奪うのは至難の業だろう。

「私の究極の目標はマンCでプレイすることだが、思うように出場機会が得られなければ場所を変える判断も必要になる」

地元紙『Manchester Evening News』にベリス自身が残したコメントである。やはりトップチームでの出場を目標にしているようだが、出場機会があるのは前提のようだ。19歳という年齢は現代のサッカー界ではそこまで若くなく、この年齢からトップチームで出場機会を得ている選手も多い。マンCで出場機会を得るのは茨の道となりそうだが、今後のベリスの成長に注目したい。

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