バルサにアグエロが“合う”理由 クラブの栄光を彩ったエースの特徴とは

バルサは南米出身FWの活躍が多くみられる photo/Getty Images

フリーのアグエロを獲得したいバルサ

来季に向けたバルセロナの補強についてストライカー獲得へ様々な噂が出ている。その中でもっとも有力候補な選手が、今季限りでマンチェスター・シティの退団が決まっているセルヒオ・アグエロだ。フリーで獲得できるアルゼンチン代表FWに対してバルサが積極的なアプローチを見せている様子だ。

そんなバルサだが、南米出身のFWとバルサは非常に相性が良い。過去のクラブの栄光をつくってきたのは、紛れもなく南米系FWたちだ。歴代のエースを振り返ってみると、バルサファンはアグエロ獲得へさらに期待値が増すのではないか。

オランダのスタイルを基にバルセロナを築き上げたヨハン・クライフが指揮を取っていた1993-94シーズンに活躍したのはブラジル人のロマーリオだった。また90年代のバルセロナにはロナウドやリヴァウドなどブラジル代表ストライカーが、チームのエースとして君臨。2001年から加入したアルゼンチン人のハビエル・サビオラも若い頃からバルサで得点を重ねた。

その後新たな栄光を迎えたバルサで中心となった選手は、パリ・サンジェルマンから加入したブラジル人のロナウジーニョだ。クラブ通算207試合で94ゴールを挙げたスターは、バルサを2度目のUEFAチャンピオンズリーグ優勝に導いた。その頃に頭角を表したのが、リオネル・メッシである。バルサで467ゴールを決めている偉大なプレイヤーもアルゼンチンで生まれ、クラブのアカデミーで育てられた逸材だ。バルサに数々のタイトルをもたらし、歴代最多6回のバロンドールを受賞。いまだにチームの中心として輝きを放っており、今シーズンも34試合29ゴールでリーグトップに立っている。

メッシと一時代を築き、“MSN”として最強3トップを形成したルイス・スアレスとネイマールもそれぞれウルグアイ代表とブラジル代表と南米出身のFWだった。アレクシス・サンチェスなど近年もバルサで南米出身選手の活躍するケースは非常に多い。

またクライフが築いたバルセロナのスタイルは攻撃的で、3トップのウィングに対しては前を向いて自由にプレイさせる。足元の技術を求められ、細かいパスを回してボールを支配し、制限なく得点を量産させる形は南米選手向きだ。近年のバルサのFWを見ると、スペイン人よりも南米出身の選手の方が活躍している傾向がある。バルサのスタイルと南米出身選手の親和性が高いと言うことはできるだろう。

バルセロナがサッカー界のトップに立っている時には、南米出身FWの存在がとても大きい。この傾向を見てみると、アグエロを狙うことはとてもバルサらしいのかもしれない。

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