[MIXゾーン]改善点見えるも、選手に漂う“頼もしさ” 横浜FMに心配はいらない

試合後、柏戦における反省点を口にした天野 photo/スクリーンショット

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相手の守備が優れていた印象も強いが

22日に行われた明治安田生命J1リーグにて、柏レイソルをホーム・日産スタジアムへと迎え入れた横浜F・マリノス。前節の鹿島アントラーズ戦では5失点(3-5●)を喫してしまっただけに、この試合で嫌な流れを断ち切りたいという思いは強かったことだろう。

そのためにも、まずは安定した試合運びを。この柏戦に臨むにあたり、選手たちもそういった意識は持っていたはず。結果として、その目標は達成できたと言っていい。最終スコアは1-1。勝ち星こそ掴むことはできなかったが、前節のように大味な試合とはならなかった。

しかし、その一方では自慢の攻撃陣を封じられる場面も。柏は前半からしっかりと組織立てた[4-4-2]のシステムで強固なブロックを敷きながら、横浜FMのポイントとなる“間受け”のパスを遮断。要所を抑える守備を敢行しながら、試合を通して鋭いカウンターを繰り出した。データサイト『Sofa Score』によると、この試合における横浜FMのボール支配率は70%だが、アグレッシブにボールを回すことができた場面はそれほど多くなかったと言っていい。強度の高い柏の守備に、横浜FMは最後まで手を焼くこととなった。
結果的に、得点も松原健のスーパーミドルによる1点のみ。内容からすれば課題の残るゲームとなってしまった。特に強みであるサイドアタッカーへのパスルートが遮断されたことは、真摯に受け止めて次に生かさなければならないだろう。試合後、MF天野純もこれについては次のように語る。

「後半はだいぶ修正されたと思いますが、自分たちに簡単なミスが多かった印象です。序盤からなかなかリズムが作れないまま、ズルズル引きずってしまったなと。(サイドの手詰まりに関しては、)後ろのビルドアップのところでバタバタしてしまったところがあって、なかなか前線の選手も動き出すタイミングを掴めなかったのだと思います。前線にボールが入ったところで相手に捕まっている部分が非常に多かった。ですので、自分としても少し後ろに関わりながらという工夫はしました。ですが、前半は探り探りやっているうちに終わってしまいました。もうちょっと自分やキー坊(喜田拓也)が感じながらやらなければいけなかったですね」

天野も、この試合における攻撃陣のパフォーマンスには満足していない様子。とはいえ、相手の守備が優れていた印象も残るなかで、自分たちのクオリティに問題があったと言い切るあたりは頼もしい。きちんと機能すれば、普段通りに得点を奪えていた。そういう自信は簡単に培えるものではない。

この柏戦でこそ攻撃に手詰まり感が見えた横浜FM。しかし、やるべきことを実行できれば、彼らを止められるチームはないのか。その圧倒的な攻撃力を一貫して披露するためにも、次戦までには今回浮き彫りとなった改善点をきっちりと修正していきたいところだ。

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