これぞ“FWの教科書” スペイン代表ストライカーが証明した動き出しの重要性

先制点を挙げたモレノ photo/Getty Images

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クラブにタイトルをもたらしたモレノ

26日に行われたヨーロッパリーグファイナル、ビジャレアル対マンチェスター・ユナイテッドの一戦は延長に突入し、PK戦の末ビジャレアルがクラブ史上初となるELのタイトルを獲得した。

120分間の激闘を終え、タイトルを獲得したビジャレアル。この試合のキーマンは先制点を挙げ、チームに勢いをもたらしたジェラール・モレノではないだろうか

[4-4-2]の2トップの一角として先発を果たしたモレノ。試合終了後のポゼッション率から分かる通りマンUが61%とボールを保持する展開となった。その中でビジャレアルはハイプレスではなく、自陣でブロックを敷くいわゆる守りに入っていた。モレノはファーストディフェンダーとしてパスコースを消す動きを行っており、組み立てを行う相手にストレスを与えていた。

攻撃の際は自陣で跳ね返したボールを収める役として奮闘しており、そこからのドリブルや視野の広さを生かしたサイドチェンジと、高い展開力を見せた。相手からすると厄介な存在であったことは間違いない。

そしてこの日、一番の輝きを見せたのは先制点の場面だろう。ダニエル・パレホが蹴るセットプレイから裏に抜け出したモレノがゴールを決めている。得点を決める前の動き出しには目を見張るものがあった。最初の段階ではモレノにはルーク・ショーがマークをしていたが、キッカーがボールを蹴る瞬間にヴィクトル・リンデロフの死角に進入し、そこから得点を記録している。リンデロフも反応していたが、あの場面を防ぎきるのは難しいだろう。まさにお手本のようなFWの上手さが詰まったゴールと言える。

試合を通して出たモレノの良さ。結果も優勝としっかりついてきており、来季の活躍にも期待できそうだ。

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