舵取り役から“ゴールゲッター”に 欧州で進化した守田英正は日本代表で地位を築けるか

守田は代表2戦連発となった photo/Getty Images

チームの6ゴール目を決めた守田

日本代表はミャンマーに10-0と勝利してFIFAワールドカップの2次予選通過を決めた。チームの6ゴール目を決めたのは、ポルトガルのサンタ・クララでプレイする守田英正だ。川崎フロンターレの中盤を支えたMFは、欧州でレベルアップした姿を日本代表で示した。

守田のゴールは5-0で迎えた56分。伊東純也のスルーパスに抜け出した室屋成が中へ折り返す。グラウンダーのクロスに合わせたのは、前線へと飛び込んだ守田だった。豪快にネットを揺らし、前回のモンゴル戦に続いて2試合連続ゴールを記録する。

伊東がボールを受けた瞬間、守田はスピードを上げて前線へと走り出していた。そのまま相手守備陣をかいくぐると、広大に空いていたスペースへ飛び込んでクロスボールに合わせる。ミャンマー守備陣は守田のオーバーラップについていけず、終始フリーでゴールを決めることができた。

川崎時代はアンカーとして強力な攻撃陣を支える攻守のリンクマンを担っていた。しかしポルトガルへ移籍し、2ボランチの一角として攻撃的な役割も務めることで得点力も向上。今季はプリメイラリーガで、シーズン途中の加入ながら20試合に出場して2得点を記録した。リーグ最終節でも、中盤から前線まで飛び出して得点を奪った。

2ボランチになったことで積極的に前線へと飛び出すことが増えた守田。この試合でも自身の得点シーンのみならず、チーム2点目となった長友佑都のクロスに大迫勇也がヘディングで合わせたシーンで、守田は前線へと上がって得点を狙っていた。

守田は流通経済大学から川崎を経てポルトガルへと移籍した。大学時代からボール奪取能力は非常に高く、最高学年で挑んだ全日本大学選手権ではMVPに輝いた。川崎でもその守備力を活かして後方からチームを支え、リーグチャンピオンへと導く。そんな舵取り役だった選手が欧州挑戦で得点能力を覚醒。ブンデスリーガトップのデュエル勝利数を誇る遠藤航とのダブルボランチは、攻守においてチームの中心となっている。守田が積極的に飛び出せる要因として遠藤の存在も大きいだろう。

日本代表の新たな要として期待がかかる守田。この代表期間で存在感を発揮して、確固たる地位を築くことができるだろうか。

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