マンチェスターはもう“スカイブルー”の時代? シティはユナイテッドを超えたのか

今季プレミアで優勝を果たしたマンC photo/Getty Images

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躍進のシティと伝統のユナイテッド

2020-21シーズン、悲願のチャンピオンズリーグ制覇こそチェルシーに阻まれたが、印象的な戦いぶりを披露したマンチェスター・シティ。最も求めていたであろうタイトルにこそ手が届かなかったものの、プレミアリーグとリーグカップの2冠を達成した今季の彼らがセンセーショナルなシーズンを過ごしたことは間違いない。

そんなマンCのブランドは、もはや同じ街のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドを超えたのか。今、現地ではそんなことが話題となっている。英『talkSPORT』の番組に出演したジェイミー・オハラ氏が発した「マンチェスター・ユナイテッドは世界最大のクラブ。近年の成功は認めるけど、まだブランドとしてユナイテッドの領域には達していないよ」とのコメントに反応したのは、共演していたマンC・OBのトレバー・シンクレア氏だ。

「そうは思わないな。この議論では、シティが先頭に立っている。彼らは毎年のように多くの投資を行なって、近年さまざまなものを勝ち取った。すぐにあなたもわかるようになる。ユナイテッドも素晴らしいことは間違いないが、クラブとしての投資がシティは優れている。スタッフ、選手、スタジアム、練習場……。今のユナイテッドがシティのレベルにあるとは思えないよ。それにここ数年でのタイトル獲得数を見てくれよ。今やシティがユナイテッドよりもビッグなクラブであることは明らかだ」
参考までに、両クラブのここ10年(2011-12シーズンから)における主要タイトル(国内リーグ、FAカップ、リーグカップ、欧州コンペティション)獲得数を見てみよう。今季のプレミアで優勝を果たしたマンCは同期間で12回、一方で2010年代に苦しんだマンUは4回となっている。前者は後者と比べて3倍ものタイトルを獲得しているのだから、シンクレア氏がこう主張する気持ちは理解できる。

しかし、やはりマンUも偉大クラブであることは間違いない。その歴史を振り返ってみると、赤い悪魔が通算で獲得した主要タイトル獲得数は42回。対して、マンCは22回となっている。シチズンズが近年の成功でビッグクラブの仲間入りを果たしたことは間違いないものの、クラブの“ブランド”に焦点を当てれば長い歴史を持つ赤い悪魔に匹敵するとはまだいえないかもしれない。

とはいえ、これが議論されるほどにマンCが近年みるみる力をつけてきたことは事実。どこに焦点を当てるかによって意見が割れる難しい議論となるが、捉え方は人それぞれあっていいだろう。兎にも角にも、両クラブは昨今イングランドで“良いライバル関係”を築くことができている。今後もライバル心を剥き出しにした2クラブの好勝負には期待したいところだ。

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