EURO2016を知る者は“7人”しかいない イタリア代表新たな伝説作りへ

フレッシュな構成となったイタリア代表 photo/Getty Images

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5年の間にチームは生まれ変わった

5年前のEURO2016では、いくつか予想を超える旋風を巻き起こしてくれたチームがあった。

優勝したポルトガル代表もそうだが、ベスト8まで駒を進めたイタリア代表も大きな話題を呼んだチームの1つだった。

タッチライン際でハイテンションに叫ぶ指揮官アントニオ・コンテの姿も印象的で、彼らはグループステージでベルギー(2-0)、ベスト16でスペイン(2-0)を撃破。ベスト8でもドイツ相手にPK戦まで持ち込んだ。
PK戦ではシモーネ・ザザのPKが悪い方向で注目を集めてしまったが、当時のイタリアは大いに大会を盛り上げてくれた。

あれから5年。イタリアは2018年のワールドカップ・ロシア大会出場権を逃したところから大改革へ動き、今では若手中心のチームになった。

何より凄いのは、今回のEURO2020に招集された選手たちの中で前回のEURO2016を経験している者は7人しかいないのだ。ロベルト・マンチーニの下、一気に若返った印象だ。

今回の招集メンバーで前回大会にも招集されていたのはGKサルヴァトーレ・シリグ、DFレオナルド・ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニ、MFアレッサンドロ・フロレンツィ、FWフェデリコ・ベルナルデスキ、チーロ・インモービレ、ロレンツォ・インシーニェの7人のみ。

EURO2016で好ゲーム連発したイタリア photo/Getty Images

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ベテランの多くが代表を去った

しかも当時主力だったのはボヌッチ、キエッリーニ、フロレンツィくらいのもので、残る4人はベンチスタートがほとんどだった。

GKではジャンルイジ・ブッフォンが抜け、DFではアンドレア・バルザーリも引退した。中盤ではダニエレ・デ・ロッシ、マルコ・パローロ、チアゴ・モッタらがいたが、彼らも代表を去った。当時の大会で2トップを組んだエデルとグラツィアーノ・ペッレも代表から遠ざかった。

当時はMFマルコ・ヴェッラッティも負傷で欠場していたため、EUROの環境を知る選手は非常に少ない。

それでもマンチーニ率いるイタリアはEURO2020予選を全勝で突破し、UEFAネーションズリーグでもベスト4へ駒を進めるなど着実に力をつけてきた。

今大会は11日のイタリアVSトルコ戦から開幕することになっており、またしてもイタリアが旋風を巻き起こす可能性も考えられる。グループもスイス、ウェールズ、トルコと、優勝候補とは同居していない比較的恵まれたグループだ。上へ進む可能性は高い。

果たして若返ったイタリアはEURO2020の主役となるのか。最近の結果を考えれば優勝候補の一角に挙げてもいいはずで、再びサッカー界を支配する2020年代へ良いスタートを切ってほしいところだ。

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