両代表に“フロンターレ経験者”がズラリ 史上初の日本代表対決は川崎戦士ばかりだった?

川崎関係の選手が多くみられた両代表 photo/Getty Images

川崎所属の選手は5名選出されたが

3日に札幌ドームで行われた一戦は、史上初となる日本代表とU-24日本代表の“兄弟対決”が実現した。試合はA代表が3ゴールを奪って快勝。3-0で試合を終えた。

この試合でメンバー登録された選手は日本代表が24人、U-24日本代表が26人と合計で50名の選手がメンバー入りした。そんな50名のうち、なんと11名もの選手がJ1で首位を走る川崎フロンターレ関連の選手だった。

今回の両代表で川崎からの選出は、A代表が谷口彰悟、山根視来、U-24からは旗手怜央、三笘薫、田中碧の5名。川崎だけで5人もの選手が選ばれているが、元川崎戦士も数多く選出されていた。

川崎のトップチームに所属していた選手だとA代表の川島永嗣と守田英正、U-24の板倉滉と三好康児だ。彼らは4人とも川崎のトップチームで活躍。川島と守田は川崎から海外へ移籍を果たし、板倉と三好は他クラブでも主力として活躍後、海外へ飛び立った。板倉と三好は、川崎の下部組織出身で同級生でもある。同じチームで切磋琢磨した同期が、世代別日本代表のピッチで、ともにプレイしているのは当時を知る者は感慨深いだろう。

また久保建英も過去に川崎の下部組織に所属。その後バルセロナのアカデミーに入団し、帰国後はFC東京のU-15で育った。日本代表のスタメンに抜擢されたGKのシュミット・ダニエルも川崎の選手だった時代がある。彼が中央大学の1年生だった2010年から3年間、川崎の特別指定選手として、チームに帯同。J1でベンチ入りを果たすなど川崎の選手として3年間過ごした。結果的にトップチームへの登録とは至らなかったが、ベガルタ仙台へ入団し、現在はベルギーで活躍している。

現在は日本で圧倒的な強さを見せる川崎。下部組織出身や大卒選手が川崎のレギュラーに多いが、その影響は日本代表にももたらされている。そこには風間八宏氏から続く川崎の伝統となりつつある攻撃的なサッカーの根底があるからだろう。その明確なスタイルに下部組織出身の選手たちも当てはめ、成長する見込みのある若手選手は積極的に起用して経験を積ませてきた。守田や板倉、三好といった川崎のフィロソフィーを受け継いだ選手たちが、今現在海外でも活躍しているのである。そんなチーム経験者を日本代表に11名も輩出する川崎が国内を席巻している理由もよく分かる。

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