セリエAへの復帰願望は案外叶う? カタールからの帰還を狙う34歳の守備者

かつてユヴェントスなどでプレイしたベナティア photo/Getty Images

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「常にイタリアを恋しく思っている」

はたして来季、モロッコ代表DFは慣れ親しんだ地へと帰還を果たすのだろうか。2019年冬にカタールへと向かった守備者に、今夏イタリア復帰の可能性が浮上している。

その守備者とは、先日アル・ドゥハイルからの退団が発表されたメフディ・ベナティア(34)だ。2010年に加入したウディネーゼでセリエAにおけるキャリアをスタートさせた同選手は、その後ASローマやユヴェントスなどでもプレイ。彼が190cmの長身を活かした空中戦の強さや身体能力の高さからくるスピードを武器にセリエA屈指のセンターバックとして鳴らしたことは、カルチョファンの記憶にもいまだに残っていることだろう。怪我がちな面もあったが、コンディションさえ整えばリーグ最高クラスのDFだったことは間違いない。

そんなベナティアがユヴェントスを退団してから2年半のときが経過したが、このタイミングで彼は慣れ親しんだ地に戻ってくるのか。伊『Gazzetta dello Sport』によると、ベナティアは今夏のイタリア復帰を希望しているようだ。
「僕は常にイタリアを恋しく思っているんだ。家族もこの国のすべてを愛している。カタールに来てからも、ユヴェントスとミランからの接触があった。セリエAは僕に正しい刺激を与えてくれるんだ。もう34歳になったけれど、僕の中に情熱と欲求はまだある。そして、足も元気なままだ。未来のことはわからないけれど、可能ならばそこへ戻りたいね」

ベテラン守備者が抱く野望。もう34歳となっているだけに、欧州で活躍できるかどうかはわからない。ゆえに、復帰の望みは薄いと考える人も少なくはないだろう。

しかし、このベナティアの望み、思いのほか実現する可能性は高いかもしれない。伊『caliciomercato』によると、今夏移籍市場で最終ラインの補強を目論むACミランやジェノア、パルマといったクラブがベナティアの獲得に動いているという。なんと、複数クラブが争奪戦の様相を呈しているというのだ。

おそらく、こうなった要因はいくつかある。なかでも、最大の理由はその獲得コストだろう。すでにアル・ドゥハイルを退団しているベナティアは、いわゆる“フリー”の身。獲得に際して所属クラブに移籍金を支払う必要がない。加えて、ベナティアはイタリアのサッカーを熟知している。多少フィジカル面で不安を抱えていても、リスクは少ないと各クラブは判断しているのだろう。

実力さえあれば、年齢は気にしないというイタリア・サッカー界の土壌もベナティアの復帰を助けることになるか。もうフル稼働は厳しいかもしれないが、34歳の守備者がイタリア復帰を果たした際にはそのプレイが楽しみだ。

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