FK獲得もチャンスメイクのうち イングランド躍進のカギを握る男

イングランド代表で背番号10を背負うグリーリッシュ photo/Getty Images

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巧みな足技以外にも期待大

いよいよ開幕が目前に迫ったEURO2020。そのなかで、イングランド代表はどこまで駒を進めることができるか。今大会ではフランス代表やポルトガル代表が優勝候補筆頭とされるも、スリーライオンズはそれに次ぐ期待を背負っている。ロシアW杯で3位に入った中堅組と近年台頭する優秀な若手組がうまく融合すれば、彼らが今回のEUROで最高の成果を挙げることも決して不可能ではないだろう。

では、そんなイングランド代表のカギを握る選手は誰か。ひとり注目したいのは中盤と前線で違いを生み出すことのできる中堅クラブのテクニシャンだ。アストン・ヴィラに所属するMFジャック・グリーリッシュ(25)である。

今季はアストン・ヴィラで攻撃的な中盤やウイングを任され、リーグ戦26試合の出場で6ゴール12アシストを記録したグリーリッシュ。そんな彼の巧みなチャンスメイク能力は、イングランド代表にとって貴重なスキルと言えるだろう。なかでも、類まれなるキック精度を活かしたパスの技術は一級品。最前線に優秀な選手を揃えるチームにおいては、その配球役として大いに機能するはずだ。
加えて、グリーリッシュは相手からファウルを受ける技術にも優れている。彼が今季のプレミアで記録した被ファウル数はリーグトップの「110」(データサイト『SofaScore』より)。ロシアW杯ではセットプレイを大きな強みとしていたイングランド代表だけに、相手にとって危険な位置でファウルをもらうことができるという点でもグリーリッシュは貴重な存在となるかもしれない。

「メジャートーナメントで勝ち上がるためには、彼のような“ボールを与えるタイプ”の選手が必要だ。かつてフランス代表にいたジネディーヌ・ジダンのようにね。パトリック・ヴィエラやエマニュエル・プティも素晴らしい選手だったが、ジダンはボールが持てば魔法がかかったようだったね。グリーリッシュは彼のようになれると思うよ。ハリー・ケインの得点力を最大限活かすには、彼の力が必要だと思う。それに、彼は重要な局面でファウルを貰うこともできるしね」(英『Daily Mail』より)

元イングランド代表MFジャーメイン・ジェナス氏も、スリーライオンズにとってグリーリッシュは重要な戦力だとこのように語る。素晴しいテクニックもさることながら、チームにセットプレイのチャンスも供給するMF。イングランド代表がEUROで結果を残せるかどうかは、もしかするとこの男にかかっているのかもしれない。

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