自慢の攻撃力は落ちてしまったのか 近年のプレミア王者から見るチームの変化

今季は変化の多かったマンチェスター・シティ photo/Getty Images

リーグ優勝を果たしたマンチェスター・シティ

昨季こそリヴァプールにリーグ王者を譲ったが、今季は安定した戦いで再びプレミア制覇を成し遂げたマンチェスター・シティ。長年の問題であった不安定な守備陣もルベン・ディアスの加入や他のメンバーの成長もあり、ほぼ完全に解決されたと言っていいだろう。攻撃面に関してもストライカー不在の偽9番でシーズンを走り抜いた。今季のマンCは指揮官であるジョゼップ・グアルディオラ就任以降最も安定して白星を挙げられる集団になったと言える。

しかし、近年の成績を見ると攻撃力は落ちてしまったのか。ここ数シーズンを見てみると、17-18シーズンの総得点数が106点、18-19シーズンが95点、19-20シーズンが102点、そして今季が83点となっている。

前述した偽9番の影響が大きかったか。マンCのゴールランキングを見ても、イルカイ・ギュンドアンが13ゴール、ラヒーム・スターリングが10ゴール、ガブリエウ・ジェズス、フィル・フォーデンが9ゴールと続いている。一人の選手に依存せず、チームで万遍なくゴールを取れていること自体は悪いことではないが、頼りとなるエースストライカーは欲しい。

近年の攻撃力の高さからプレミア王者相手に5バックを敷いて自陣で立てこもるチームも見られた。中央に高さの無いマンCにこれほど効く戦術はなく、苦しめられた試合も多かった。

また、先発の選手と控え選手のレベルの差も危惧しなければならないかも知れない。今季は偽9番を中心に戦っており、CLでは決勝まで進むことが出来た。しかし、いざターンオーバーするとなると、控えではCLで披露したようなパフォーマンスは見られず、指揮官も3バックを導入するなど試行錯誤していた。それでも、リーグ戦ではチェルシー戦で敗戦と今季はターンオーバーをしてよい結果となった試合は少ない。

そのためにも、今後の補強は戦術の統一ができる選手を獲得したいところだ。

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