“EURO史上最強チーム”はどれだ ジダン・フランス、無敵のスペインも

EURO2012を制したスペイン photo/Getty Images

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今大会も特大のインパクトに期待

1960年よりスタートしたEURO(欧州選手権)。今回のEURO2020が16回目の開催となるわけだが、歴代の最強優勝チームを選ぶとするならばどこになるのか。

1.フランス代表(2000)



今大会では2018年のワールドカップ・ロシア大会王者としてEURO制覇を狙ってくるフランス代表に注目が集まっているが、フランスは過去に1998年のワールドカップ・フランス大会、EURO2000の連続優勝を果たしている。今回は再びその偉業に挑むことになり、当時のフランス代表と今のフランス代表は何度か比較されてきた。
EURO2000を制した当時のフランスには、MFジネディーヌ・ジダン、MFパトリック・ヴィエラ、DFリリアン・テュラム、DFマルセル・デサイー、FWティエリ・アンリ、そして主将を務めた現フランス代表監督ディディエ・デシャンらがおり、彼らは決勝のイタリア戦でもスタメンに入っていた。

さらに凄かったのは、控えにFWダビド・トレゼゲ、FWシルヴァン・ヴィルトール、MFロベール・ピレスらがいたことで、決勝ではトレゼゲとヴィルトールが途中出場から得点を挙げてチームを優勝へ導いている。層の厚さを見ても、当時のフランスも大会の歴史に残る最強チーム候補の1つなのは間違いない。

今回のフランスもFWキリアン・ムバッペ、復帰したFWカリム・ベンゼマ、バロンドール候補にも名前が挙がるMFエンゴロ・カンテ、EURO2016得点王のFWアントワーヌ・グリーズマンなどタレントが揃っており、優勝した場合には当時のフランスと比較されるだろう。果たして彼らは偉大なる2000年のフランス代表を超えられるか。

2.スペイン代表(2012)



スペインは2008年大会も優勝しているが、完成度では2012年大会のチームが上か。グループステージ初戦のイタリア戦こそ1-1と苦戦したが、大会を通じて許した失点はこの1点のみ。準々決勝ではフランスを2-0で粉砕し、準決勝のポルトガル戦はスコアレスからのPK戦で勝利をもぎ取った。

そして圧巻は決勝のイタリア戦で、ダビド・シルバやフェルナンド・トーレスの得点で4-0の快勝を収めている。決勝で4点も奪ったのは、歴代の優勝チームでスペインのみだ。シャビ、イニエスタ、ブスケッツの黄金トリオに加え、最終ラインを束ねるジェラール・ピケとセルヒオ・ラモスのコンビなど、穴は見当たらない。EURO史上最強チームと言って問題ないだろう。

W杯とEUROを制した当時のフランスも強かった photo/Getty Images

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豪華すぎるタレント軍団の歴史

3.オランダ代表(1988)



オランダといえば世界を代表する強豪国の1つとのイメージがついているが、メジャートーナメントを制したのはEURO1988の1回のみ。ワールドカップではタイトルを獲得したことがないのだが、それでも強豪国と呼ばれるのはEURO1988の印象が強いからかもしれない。

現在バルセロナを指揮するDFロナルド・クーマン、MFルート・フリット、MFフランク・ライカールト、大会得点王となったFWマルコ・ファン・バステンなど圧倒的な個の力が揃い、1984年大会で予選敗退に終わっていたチームを一気に頂点へと導いた。個の力で勝負するならば、当時のオランダもEUROの歴史に残る最強候補の1つか。

4.西ドイツ代表(1972)



タレント軍団で言うならば、1972年大会から3大会続けて決勝へ進出した当時の西ドイツ代表も強烈だ。FWゲルト・ミュラー、FWユップ・ハインケス、FWウリ・ヘーネス、GKゼップ・マイアー、DFパウル・ブライトナー、DFフランツ・ベッケンバウアーなど、レジェンドだらけの陣容で1972年大会を制している。


果たして今大会で過去の優勝チームをも超える強烈なインパクトを残すチームは出てくるのか。タレント力ではワールドカップ・ロシア大会を制しているフランスが最も期待できるが、サッカーファンの度肝を抜くパフォーマンスに期待したい。

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