もはやウイングバックの域を超えている 2シーズンで“259回”もPAへ侵入する男

今や世界を代表する攻撃型ウイングバックとなったハキミ photo/Getty Images

現代を代表する超攻撃型ウイングバックに

世界的に3バックを採用するチームが増え、今のサッカー界ではウイングバックにスポットが当たる機会が増えている。

それも単なるウイングバックではなく、アタッカーかと思うほどの推進力を備えた超攻撃型ウイングバックが人気だ。その代表的プレイヤーとなったのが、インテルでスクデット獲得に貢献したモロッコ代表MFアクラフ・ハキミ。

ハキミはサイドバックもこなす選手ではあるが、ディフェンダーと表記すべきか迷うほど攻撃的なサイドバックだ。特にウイングバックに入った時は積極果敢に相手ペナルティエリアまで侵攻し、攻撃に厚みをもたらす。その攻撃性と爆発的なスピードは対戦相手にとって厄介だ。

ハキミは2019-20シーズンをドルトムント、2020-21シーズンをインテルで過ごしたが、この2シーズンで計259回も相手ペナルティエリアでボールに触れている。これはサイドバック、ウイングバックの選手では欧州5大リーグ最多の数字であり、攻撃性だけなら現世界No.1プレイヤーで間違いない。

得点に関与することも多く、2019-20シーズンは9得点10アシスト、2020-21シーズンは7得点11アシストを記録している。リーグの環境が変わったにも関わらず、2シーズン続けてアシスト数を二桁に乗せてくるのは見事だ。

今ではチェルシー、パリ・サンジェルマンが興味を示しているようだが、どのクラブに行っても攻撃面の数字が大きく落ちることはないだろう。特にチェルシーを指揮するトーマス・トゥヘルは3バックを選択することも多く、ハキミの攻撃力がプラスできれば大きい。同時にドルトムントFWアーリング・ハーランド獲得の話題まで出ており、チェルシーで再びハキミ&ハーランドの恐怖の組み合わせが完成するかもしれない。

もはやウイングバックというよりはアタッカーだが、新シーズンのハキミはその攻撃性をどこで発揮するのか。今後も目が離せない新時代のウイングバックだ(データは『Squawka』より)。

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