ディフェンスリーダーの世代交代を スパーズに必要な“最終ライン改革”

今季復活を果たしただけに、シュクリニアルの獲得は難しいかもしれないが…… photo/Getty Images

シュクリニアルが獲得できれば大成功

はたして今夏、トッテナムはどのような補強を敢行してくるのだろうか。絶対的エースであるFWハリー・ケインに移籍の噂が浮上していることもあって、現地で盛り上がっているのは前線の強化だ。現在はボルシアMGのFWマルクス・テュラムや、サウサンプトンのFWダニー・イングスらをリストアップしているとされる。

しかし、その一方で急務とされるのが守備陣の強化だ。2020-21シーズンはプレミア“ビッグ6”のなかで最多の45失点を喫したトッテナム。ケイン退団の可能性が浮上しなければ、最優先で整備すべきは最終ラインということだったはず。エースの流出に備えることも大事だが、本来補強すべきポジションのことも忘れてはいけないだろう。

では、そうなればトッテナムは守備陣に誰を加えるべきなのか。英『Daily Mirror』によると、現時点で候補に浮上しているのはリールのDFスフェン・ボットマンや今季フラムでプレイしたヨアヒム・アンデルセン(リヨン)だ。しかし、トッテナムの守備を改善するには、もっと影響力のある守備者を呼んでこなければならないと主張する人物がいる。クラブOBの元イングランド代表GKポール・ロビンソン氏だ。

「私はスパーズにインテルのミラン・シュクリニアルを獲得してほしいと思っている。昨夏と違って、今の彼は非常に獲得するのが難しい選手となっている。でも、それくらいの選手を獲得できなければ、スパーズの守備に未来はないと思うんだ。シュクリニアルは優秀なリーダーだ。最終ラインの管理に長けていて、かつ他の選手の見本にもなれる。もちろん、プレイも申し分ない。守備能力だけにとどまらず、セットプレイで得点もできる。ポーランド戦でのゴールはまるでストライカーのようだったね。彼こそ、ワールドクラスのCBだ。スパーズが欲しているのは、ああいうDFなのさ」(英『Football Insider』より)

現時点で獲得候補に浮上している選手が悪いというわけではないが、今のトッテナム守備陣にはワールドクラスの大黒柱がほしいとロビンソン氏。たしかに、トビー・アルデルヴァイレルトが年齢を重ねてきた今、次世代のディフェンスリーダーはそろそろ確保しておきたいところか。シュクリニアルは26歳。年齢面でもまだまだやれそうなだけに、獲得できれば最高の補強となるだろう。

なにもシュクリニアルに固執する必要はないものの、トッテナムが確保したい最終ラインの新たなリーダー的存在。今季プレミア制覇を果たしたマンチェスター・シティでルベン・ディアスが大きな役割を果たしたことからも、上位進出にそういった存在が必要なのは見て取れる。はたして、今夏のトッテナムは最終的にどのようなDF補強を敢行してくるのだろうか。あまり中途半端な選択はしたくないところだ。

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