サイドバックに求められる多様化に日本は追い付けるか 長友の後釜に据えたいSBとは

長友に続く存在に期待したい photo/Getty Images

世代交代が進む日本代表

先日行われた日本対キルギスのカタールW杯に向けたアジア2次予選。日本は見事、キルギスに勝利し、8戦全勝でアジア最終予選に駒を進めた。

今回の招集メンバーを見ると、ロシアW杯から大幅にメンバーが入れ替えられたのではないだろうか。香川真司、本田圭佑、岡崎慎司らベテラン勢から鎌田大地、南野拓実といった若いメンバーに世代交代できたのは監督の素晴らしい手腕だと言える。他にもボランチであれば、橋本拳人が定着しており、チームの新陳代謝が高められている。

しかし、ここで気になるのは左サイドバックだ。このポジションは長い間、長友佑都が不動の地位を築いている。先日のセルビア戦では強度の高い守備を披露しており、欧州勢にも負けない自身の能力の高さを示していた。

そんな長友も34歳と年齢を重ねており、いつトップコンディションから落ちるか分からない。長友であればまだまだ現役でやってくれるだろうと思ってしまうほど、彼のパフォーマンスが素晴らしいのは事実だが、期待できる後釜が欲しい。

そうなると代表に選ばれている選手であれば、小川諒也に焦点が当たるか。彼の左右両足から放たれるラストパスは魅力的であり、長友にはないものだ。しかし、守備での強度がまだ足りないように思える。また、上下をオーバーラップするオーソドックスなサイドバックだが、もう少し自由度の高いプレイを求めたい。世界ではサイドバックに対して求めることが増えており、日本サッカーも追いつきたいところだ。

その点、U-24の旗手怜央は面白い存在か。元々は前線の選手であるが、所属クラブである川崎フロンターレではサイドバックで起用され、今回の代表招集でもDFでの登録だ。彼の外と中の両方を使うビルドアップは今までの日本に無い武器となるだろう。

旗手に関しては来月から開催される東京オリンピックでどこまで自身の強みを見せられるか。現代サッカーにおいてサイドバックに求める能力が多様化しており、その点も踏まえて次の代表選考が楽しみだ。

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