“ナーゲルスマン流”で爆速のレフティーはどう活きる 浮上するコンバート案

ナーゲルスマン新監督の下、デイビスの主戦場はどこになるか photo/Getty Images

来季はより前のポジションで勝負か

2021-22シーズンからユリアン・ナーゲルスマン監督が指揮を執るバイエルン・ミュンヘン。そのなかで、来季は左サイドを支配する爆速のスプリンターが主戦場を変更することとなるのだろうか。ブレイク以降、これまで左サイドバックとしてプレイしてきたアルフォンソ・デイビスに、コンバートプランが浮上している。

独『Spox』によると、ナーゲルスマン監督はデイビスの攻撃性能を大いに評価しているようで、そのスプリント能力を活かすためにも、彼をより前のポジションで起用したい方針を持っているという。4バックシステムでならば左ウイング、3バックシステムでならば左WBなど、とにかく彼に攻撃面での重要な働きを期待している様子だ。

もともとデイビスはアタッカーの選手だけに、このコンバートは興味深い。そのスピードを活かしたオーバーラップにばかり注目が集まっていた同選手だが、近年はトップレベルでの試合にも慣れたせいか、緩急の使い方も上手くなってきた印象だ。このあたりで前めのポジションに再挑戦させるというのは、デイビス自身のプレイの幅を広げるためにも有効な手段といえるだろう。

加えて、左SBには優秀な選手を確保した。バイエルンは今夏移籍市場にて、レディング(英2部)からDFオマー・リチャーズを獲得。2部でプレイしていた選手だが、その実力はブンデスでも十分に通用するか。データサイト『SofaScore』によると、今季チャンピオンシップでリチャーズが記録したドリブル成功数(55回)やタックル数(114回)、地上戦勝利数(230回)はいずれもリーグDF中最多の数字。対人能力に秀でた彼ならば、バイエルンでも左SBの役割はしっかりと務め上げることができるだろう。いざというときには、リュカ・エルナンデスもいる。

後を任せられる選手がしっかりといるからこそ、かなり興味深い試みとなりそうなデイビスのコンバート。はたして、来季は彼をより高い位置で見ることができるのか。“ナーゲルスマン流”のなかで、左サイドのスピードスターはどこまでその存在感を高めてくるかは非常に楽しみだ。

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