シャライ、グラーチ、ショボスライ 死の組荒らしたハンガリーはW杯へ行ける 

ロランド・シャライは前線で体を張り続けた photo/Getty Images

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強豪と戦うだけの力がついてきた

EURO2020で死の組と注目されたグループFは、予想以上に荒れた。フランス、ドイツ、ポルトガルの争いに加え、グループ最弱と考えられたハンガリー代表が予想を超える奮闘を見せたからだ。

ハンガリーは第2戦でフランス相手に1-1の引き分けに持ち込み、第3戦のドイツ戦でも2-2と最後まで食らいついた。これは同国にとって勝ちにも等しい結果と言えよう。ワールドカップ優勝経験国相手に真剣勝負の場で勝ち点1を拾うのは特別なことだ。

中でも目立っていたのが、ドイツのフライブルクでプレイする24歳のFWロランド・シャライだ。
守備に回る時間も長かったが、シャライは第1戦のポルトガル戦からフル稼働。前線で必死にボールをキープするなど、テクニックと運動量の高さを見せつけている。

今季ブンデスリーガでは8得点3アシストの成績を残しており、今後もハンガリー代表を引っ張っていく存在だ。その技術に驚いたファンもいるのではないだろうか。

ハンガリーを長く引っ張っていくであろうショボスライ photo/Getty Images

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W杯の方でも切符を掴めるか

ハンガリーに期待したいのは、ワールドカップ出場権獲得だ。過去には五輪を制するなど黄金期に近い時期があったものの、それは遠い過去の話。ワールドカップの方は1990年大会以降8大会連続で出場を逃している。

しかし、扉が開かれ始めているのは間違いない。EUROの方も1976年大会から予選敗退が続いていたが、前回のEURO2016でついに出場権を獲得。しかもベスト16にまで進むことが出来た。

今大会も印象的な戦いを見せたが、来年のワールドカップ・カタール大会へ向けた欧州予選の方でも3試合を消化した段階で2勝1分と順調なスタートを切っている。

ライプツィヒ所属の絶対的守護神ペテル・グラーチ、同じくライプツィヒ所属のDFウィリー・オルバン、フライブルクのシャライ、そして負傷で今回のEUROを欠場した20歳のMFドミニク・ショボスライ(ライプツィヒ)もいる。

ワールドカップ欧州予選を勝ち抜くのは簡単ではないが、今のハンガリーには可能性がある。前向きに考えるなら、今回のEUROでドイツ、ポルトガル、フランスと真剣勝負出来たのは貴重な経験だ。何とか来年のワールドカップへ繋げたいところで、あの熱狂的なハンガリー代表サポーターの声援をワールドカップの舞台で聞いてみたいものだ。

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