EURO決勝のカードはどうなる? 注目はイタリア、フランス、ドイツ、イングランドにあり

イングランドも100%の実力を発揮できれば…… photo/Getty Images

いよいよ一発勝負の舞台へ

EURO2020もベスト16が出揃ったが、ファイナルまで勝ち進んでくるのはどのチームだろうか。この段階で予想を立ててみるのも面白い。

まずは優勝候補筆頭とされるフランス代表から見てみると、決勝トーナメントの組み分けは悪くない。ベスト16の相手はスイス代表で、ここで負ける姿は想像しづらい。ほぼ確実にベスト8へ進んでくるだろう。

ベスト8ではクロアチア代表とスペイン代表の勝者と対戦することになるが、どちらもグループステージの戦いから優勝候補とは言い難い。どちらと対戦することになっても、フランス優位は変わらない。こちらも悪くない組み分けだ。

真の勝負はベスト4からだ。ここはベルギー代表VSポルトガル代表、イタリア代表VSオーストリア代表の戦いを勝ち抜いてきた者が上がってくることになる。最も厄介なのはグループ3連勝と波に乗るイタリアか。

イタリアは高い確率でオーストリアに勝つはずで、安定感ではベルギーとポルトガルをも上回るように見える。ベルギーとポルトガルは攻撃陣が爆発した場合は厄介だが、グループステージでは隙もあった。彼らがイタリアの守備を崩せるかは疑問だ。

よって、こちらのブロックではイタリアVSフランスの準決勝と予想する。ここの予想は難しいが、勢いからイタリアを推したい。フランスは怪我人が出ていることが気がかりで、左サイドバックのリュカ・エルナンデス、リュカ・ディーニュの2人がトラブルを抱えている。

さらにMFトマ・レマル、FWマルクス・テュラムもトレーニングで負傷したようで、ハンガリー戦で負傷したFWウスマン・デンベレを含め怪我人が相次いでいるのは痛い。これがイタリア優位に働く可能性は十分に考えられる。

優勝候補筆頭はフランス photo/Getty Images

会場のウェンブリーも注目ポイント

もう一方のブロックは、ベスト16で激突するイングランド代表VSドイツ代表がカギを握る。

両チームは勝てばベスト8でスウェーデン代表VSウクライナ代表と対戦することになっており、選手層ではイングランドとドイツの方が上だ。やや采配がチグハグしているところは気にかかるが、普通に戦えば勝てるはず。

ベスト4ではオランダ代表VSチェコ代表、ウェールズ代表VSデンマーク代表の勝者と対戦するが、この中で1番力があるのはオランダだろう。オランダがベスト4へ進んでくる可能性は高い。

このブロックは中堅国が多く、サプライズが起きる可能性が高いのはこちらだ。しかしシンプルに考えるなら、ベスト4のカードはドイツorイングランドVSオランダとなるはず。

問題はイングランドVSドイツの結果だが、このカードは会場がイギリスのウェンブリー・スタジアムで予定されている。イングランドの方がホームアドバンテージがあり、サポーターの後押しがあるのは少し有利か。よってイングランド勝利と予想する。

ベスト4ではオランダと対戦する可能性が高いが、こちらも本来の実力を発揮できるならばイングランドの方が優位と考える。ただしイングランドはベスト4までにタレントたちの個性を存分に引き出す工夫をする必要がある。工夫もなくタレントを並べるだけの戦いでは躓いてしまうだろう。

それもすべてはドイツ戦がカギだ。ドイツに勝てれば監督のガレス・サウスゲイトにも自信がつくはずで、なおかつ準決勝も会場はウェンブリー。イングランドにとって今大会はまたとないチャンスなのだ。トーナメントの組み合わせ的にも、ファイナルへ進むなら今大会しかない。

ややウェンブリー効果に期待しすぎている感はあるが、ファイナルのカードはイタリアVSイングランドと予想する。決勝も会場はウェンブリーと予定されているが、イングランドはどこまでサポーターの声援を力に変えられるのか。タレント力を活かせればファイナル進出も夢ではないはずだ。

それともフランスがワールドカップ王者の意地を見せるのか、はたまたポルトガルが前回大会同様にファイナルまで勝ち進んでくるのか。1試合たりとも見逃せない決勝トーナメントが迫る。

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