伝説の日本戦から3年 赤い悪魔ベルギーは“大人の戦い方”を身につけたのか

渋い内容でポルトガルを退けたベルギー photo/Getty Images

地味な戦いで勝利もぎ取る

黄金世代と呼ばれる今のベルギー代表は攻撃自慢のチームといった印象が強いが、EURO2020・ベスト16のポルトガル代表戦では異なる顔を見せた。

ギリギリの戦いではあったが、ベルギーはチーム全員の守備で何とか1-0で勝利。ポルトガルに23本もシュートを打たれたものの、最後まで失点は許さなかった。

地味な戦いではあるものの、これも経験を積んだ黄金世代だからこそ出来る戦いだったのかもしれない。体を張ったDFトビー・アルデルヴァイレルト、ヤン・ヴェルトンゲン、トーマス・ヴェルマーレンの3人はピークを過ぎたとも指摘されていたが、今回のポルトガル戦では豊富な経験を武器に変えてクリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガル攻撃陣をシャットアウトすることに成功した。

英『90min』も「真の勝者のメンタリティを見せた」と渋い内容で勝利したベルギーを高く評価している。

2018年のワールドカップ・ロシア大会では格下と考えられていた日本代表に先に2点を許すことがあったが、あれも今のベルギーにとって貴重な経験だったのかもしれない。当時の日本戦はベルギーの立ち上がりが緩いようにも感じられ、2点をリードされてから慌ててエンジンをかけたような印象があった。

しかしベテランの領域に達した黄金世代は大人な戦いを身につけ、ポルトガル戦ではそれを証明してみせた。攻撃面の創造性は欠けていたかもしれないが、サッカーは勝った方が強い。今大会は黄金世代で目指せる最後のEUROと考えられているが、準々決勝以降も大人なサッカーを継続できるのか。相手は波に乗るイタリアで、ここも我慢のパフォーマンスが求められそうだ。

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