W杯では10点も奪っているのに…… “EUROの呪い”とも言うべきミュラーの成績

主力として期待されたミュラー photo/Getty Images

イングランド戦では決定機があったが……

少し不思議なキャリアと言えるだろうか。EURO2020でドイツ代表メンバーに復帰したFWトーマス・ミュラーには奇妙なことがあるのだ。

ミュラーはベスト16のイングランド代表戦でGKとの1対1を外してしまったことが批判を浴びているが、実はEUROの舞台では得点を奪ったことが1度もない。

ワールドカップでは通算16試合に出場して10得点と見事な成績を残しており、2014年のブラジル大会はチームの優勝に大きく貢献した。

しかし、EURO本選では15試合に出場して無得点。この差は少し興味深い。

EURO初参戦は2012年大会で、当時もミュラーは主力の1人だった。ベンチスタートのゲームもあったものの、準決勝のイタリア戦まで5試合に出場。しかし、結果は無得点だった。

続く2016年大会は全試合にフル出場したが、こちらも無得点。準決勝でフランス代表に0-2で敗れており、2大会連続のベスト4敗退だった。

そして今回のEURO2020だ。イングランド戦ではEURO初得点を奪う絶好のチャンスがあったが、まるで何かのジンクスに縛られているかのようにミュラーのシュートは左へ逸れてしまった。決まっていれば同点となっていたため、結果が変わっていたかもしれない。

ヨアヒム・レーヴ体制で迎える最後のEUROにてミュラーは再び主力を任されたが、最後までEUROの呪いとも言うべき現象を振り払うことは出来なかった。ワールドカップで圧倒的な得点力を見せつけているだけに、EURO本大会で通算1169分間プレイしながら無得点というのは不思議だ。

年齢的にも今回がミュラーにとって最後のEUROとなるはずで、本大会で1点も奪えないまま大会を去ることになりそうだ。

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