EURO2020は「アタランタのショー」 ガスペリーニ・チルドレンたちの躍進と偉業

EURO2020でブレイクしているドイツ代表のゴセンス photo/Getty Images

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1つのクラブに所属する異なる5選手がゴール

2019-20シーズンに大会初出場ならチャンピオンズリーグでベスト8入りを果たすなど、アタランタはいま、欧州で最も成長を遂げているクラブのひとつと言っていい。そして、そんなアタランタの選手たちが、現在開催中のEURO2020でも躍動している。

EURO2020において、アタランタに所属する選手の中でも特に目覚ましい活躍を見せているのが、ドイツ代表DFロビン・ゴセンスだ。母国でのプロキャリアがないこの異色の26歳は、昨年9月に代表デビューを飾ったばかりだが、見事EUROメンバーに選ばれると、ラウンド16までの全試合に出場。ポルトガル戦では1ゴール1アシスト1オウンゴール誘発と3ゴールに絡む活躍を見せたほか、そのほかの試合でも左サイドでドイツのキーマンとなっていた。残念ながらチームはベスト8を前に姿を消すこととなってしまったが、今大会でブレイクを果たした選手のひとりとなっているのだ。今大会の活躍により、ステップアップの噂も浮上している。

また、イタリア代表MFマッテオ・ペッシーナも、EURO2020で存在感を発揮しているアタランタの選手のひとり。スタメン出場はここまでウェールズ戦の1試合だが、同試合で決勝点を決めたり、オーストリア戦(ラウンド16)の延長戦で貴重な追加点決めたり、限られた時間の中でロベルト・マンチーニ監督の期待に応え、目に見える結果を残している。イタリア代表の躍進とともに、ペッシーナの活躍に目を奪われた方も少なくないのではないか。
その他にも、EURO2020に参加しているアタランタの選手たちはしっかり結果を残せている選手が多く、それがデータにも現れている。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が手塩にかけて育て上げたアタランタの選手はここまで、先に挙げたゴセンスやペッシーナを筆頭に、マリオ・パシャリッチ(クロアチア代表)、アレクセイ・ミランチュク(ロシア代表)、ヨアキム・メーレ(デンマーク代表)の5選手がゴールを記録。伊『calciomercato』によると、EUROで1つのクラブに所属する異なる5選手がゴールを決めたのは、同大会の歴史の中で過去に3度(1984年のアンデルレヒト、2000年のバルセロナ、2012年のレアル・マドリード)しかなく、今回のアタランタで4度目の偉業だという。ベスト8へコマを進めているウクライナ代表、スイス代表、イタリア代表で、まだ今大会ノーゴールのMFルスラン・マリノフスキ、MFレモ・フロイラー、DFラファエウ・トロイがプレイしているため、記録がさらに伸びる可能性もあるのではないか。

同メディアも「ガスペリーニは間違いなくEURO2020の王様だ。アタランタの選手たちはこれまでのところ、各代表チームで最高のパフォーマンスを見せている」や「EURO2020はアタランタのショーだ」と取り上げている。代表活動を見ても、アタランタのガスペリーニ・チルドレンたちが着実に力をつけているのがわかったが、今回のEUROを経てさらに進化を遂げる可能性も大いにあるだろう。

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