[MIXゾーン]退場者出しても横浜FMは“超攻撃的” 試合を支配し続けたトリコロール軍団

柏戦でチーム2点目となるゴールを奪った前田 photo/Getty Images

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前半のうちにM・ジュニオールが一発レッドも

横浜F・マリノスのサッカー。それがどういうものなのか、如実に見て取れる試合だった。3日に行われた明治安田生命J1リーグ第21節にて、敵地で柏レイソルと対戦した横浜F・マリノスは、自慢のアグレッシブさを活かして勝ち点3を積み上げている。

この試合、35分に崩しの要となるMFマルコス・ジュニオールを一発退場で失うこととなった横浜FM。前半から10人での戦いを強いられたことで、状況はかなり厳しくなってしまったといっていいだろう。しかし、そこはアンジェ・ポステコグルー前監督に攻撃的なサッカーを植えつけられた戦士たち。劣勢となっても、彼らが後ろに下がることはなかった。

むしろ、より攻撃的に振る舞うようになったと表現してもいいかもしれない。M・ジュニオールが退場となった後も、横浜FMは攻撃的なプランを持ってゲームを遂行。数的不利など忘れさせるような前線からのプレスを敢行し、試合の均衡はまったくもって崩れなかった。それどころか、トリコロールの戦士たちは76分に先制点を奪い、その4分後には追加点を奪って一時スコアを2-0とする。その後は柏に1点を返されるも、最終的には2-1で勝利をもぎ取ることに成功した。
そんな、M・ジュニオール退場というアクシデントがあったものの、見事にその逆境を跳ね返してみせた横浜FM。やはり、彼らがこれほど完璧な試合運びを披露することができたのは、日頃の積み重ねがあったからだろう。自分たちの強みを全員が理解し、1人少ない状況でも個々がやるべきことを遂行する。この柏戦における勝利は、チームにそういったブレない意志があったからこそ掴んだものと言える。

「前半に数的不利となってしまいましたが、そこでみんな慌てることなく、自分たちができることを意識してやれていました。そういう部分は、ハーフタイムでもしっかり整理できました。そのなかで、僕と(前田)大然のところはうまくバランスを取りながら、しっかりと裏を狙うというのも意識しつつプレイすることができたと思います。そればかりでも身体的にキツかったと思いますが、ボールを動かすときは自分が引いて、スペースでボールを受けたりしながらバランスを取れたと思います」(オナイウ阿道)

「1人少なかったですけど、やっぱりマリノスの強みはハードワークであったり、しっかり戦うというところです。要所要所でキツいところはありましたけど、みんなでそれ(人数が少ないこと)を感じさせないようにできたと思います。(中略)マリノスはどれだけ人が少なくても、みんなが攻撃的なサッカーというの意識してやっています。そういう点では1人減っていようが、2人減っていようが“自分たちのサッカーをする”というのがうまく体現できたと思います。チームとしての約束事もしっかりできましたし、自分のゴールシーンも諦めずに走ったからこそ取れたゴールだと思います」(前田大然)

試合後、このゲームで2トップを組んだオナイウ阿道と前田大然も、アクシンデントが発生したからといって慌てることはなかったとこのように語っている。M・ジュニオールの退場が痛かったことは間違いないものの、決して動揺することはなかった横浜FMの面々。この柏戦の勝利でリーグ戦5連勝を飾った同クラブだが、その要因はこういった部分も大いに関係しているのだろう。10日に行われる時節アビスパ福岡戦でも、トリコロール軍団の揺るぎないアグレッシブスタイルには注目したい。

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