イタリアの中盤はスペインの“黄金MF陣”に匹敵する 欧州を支配する完成度

ベルギーを撃破したイタリア photo/Getty Images

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EUROで見せる圧巻パフォーマンス

EURO2008、2010年のワールドカップ・南アフリカ大会、EURO2012と主要トーナメント3連覇を果たした当時のスペイン代表には、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタ、セルヒオ・ブスケッツら名手と呼べる黄金のMFたちがいた。

バルセロナでも抜群のコンビネーションを見せていた彼らに匹敵する中盤はそう簡単に現れないと考えられていたが、現在EURO2020を戦うイタリア代表はそれに最も近い存在と言えるのではないか。

イタリアは2日にEURO2020準々決勝でベルギー代表と対戦し、2-1で勝利。見事に準決勝進出を決めたわけだが、光っていたのはマルコ・ヴェッラッティ 、ジョルジーニョ、ニコロ・バレッラで構成される中盤だ。
ヴェッラッティとジョルジーニョは中盤でリズムを作ることができ、相手のプレスをいなすのも上手い。それこそ2人ともジョゼップ・グアルディオラが指揮していた黄金時代のバルセロナでもプレイ出来たのではないか。そう思わせるだけのテクニックとプレイビジョンがある。

ベルギー戦で先制点を挙げたバレッラは縦への推進力があり、攻守両面でハードワークしてくれる貴重な選手だ。ヴェッラッティらほど器用というわけではないが、イタリアのエンゴロ・カンテと言っていい汗かき役として機能している。

さらにベンチには今大会で評価を上げたマヌエル・ロカテッリ、マッテオ・ペッシーナといったMFも揃っており、イタリアの中盤は層が厚い。大袈裟かもしれないが、当時のスペイン代表に次ぐ中盤の構成力と言っていいのではないか。

大会屈指の中盤になっているのは確実で、来年のワールドカップ・カタール大会を合わせ本当にイタリア黄金期が復活する可能性もある。この中盤を築き上げた監督ロベルト・マンチーニはもっと評価されるべきだろう。

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