脇役でもレアル“20年目” 233試合もこなしてきた特別な万能DF

レアルをサポートし続けてきたナチョ photo/Getty Images

目立たずともチームを支えてきた

レアル・マドリードのようなメガクラブには毎年のようにスタープレイヤーがやってくるため、アカデミー出身の選手が居場所を確保していくのは極めて難しい。出番を求めてクラブを離れていく選手がほとんどだ。

そんな中、堅実に自分の立ち位置を守ってきた者がいる。DFナチョ・フェルナンデスだ。

ナチョは2001年よりレアルのアカデミーに所属し、気付けば今年で20年目。すっかり古株の選手となったわけだが、ナチョは決してクラブの顔になるような存在ではない。ほとんどの時間を脇役として過ごしており、ワールドクラスと絶賛される機会もほとんどない。

セルヒオ・ラモス、ペペ、ラファエル・ヴァランら周囲には常にワールドクラスのDFが存在し、ナチョは彼らのバックアッパーだった。しかし、その貢献度はサポーターの誰もが理解している。センターバックに加えてサイドバックまで担当でき、堅実に相手の攻撃を跳ね返し続けてきた。

2012-13シーズンあたりからは着実に出番を増やし、多くの指揮官の信頼を獲得。困った時にナチョがベンチに控えているのは心強く、レアルでは通算233試合もこなしている。これだけ長くレアルでプレイできるDFは少数派だ。

残念ながらナチョはEURO2020を戦うスペイン代表メンバーに選ばれなかったが、一部ではナチョを招集した方が良かったのではなんて意見もあった。最終ラインの複数ポジションをこなせるナチョは代表戦でも貴重な戦力になっただろう。

スポットライトが当たる機会は少ないが、レアルで20年戦ってきたキャリアは見事だ。クラブとの契約は2022年夏までとなっているが、長くクラブに留まってほしいと考えるサポーターは多いはずだ。

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