今大会で浮かび上がったスペイン3つの問題点 ラ・ロハはまだまだ成長できる

今後もルイス・エンリケの手腕に期待したい photo/Getty Images

来年にはワールドカップが開催される

イタリア代表に敗れたもののEURO2020ではベスト4に残ったスペイン代表。直近の国際舞台では最も良い成績を残しており、今後に期待が掛かる。

そんなスペイン代表だが、今大会では今後改善しなければならない問題がいくつか生まれることになった。

一つはMFマルコス・ジョレンテの起用法だ。昨季、リーガエスパニョーラを制したアトレティコ・マドリードの主力として今大会の活躍が期待されていたジョレンテ。しかし、彼が起用されたポジションは本職の中盤ではなく右サイドバックであった。確かに彼のユーティリティ性があれば、本職以外で使うのもいいが、中盤で起用されるジョレンテを見たかったのも確かだ。また、右サイドバックとしても本職であるセサル・アスピリクエタの牙城を崩せず、彼がベンチを温める時間が多かったのは少し残念だ。

次は得点源についてだ。今大会は終わってみればアルバロ・モラタが3ゴールを決め、チーム得点王となったが、決定力不足は大会を通して露呈しており、今後も彼に9番を任せるのは不安だ。また、別の案としてはダニ・オルモの偽9番も上がってきており、今後のルイス・エンリケの采配に注目したい。

最後の問題点は今すぐに改善しなければならないわけではないが、セルヒオ・ブスケッツの後釜についてだ。代表では一応ロドリが後釜候補だが、ブスケッツのような縦パスの供給や高い位置での起点作りなど、ロドリには出来ないことが多く、彼に後釜を任せるには役割が違いすぎる。それでも、まだ彼が25歳ということもあり、今後の成長に期待できるが、ブスケッツ不在時の戦い方は考えておいたほうが良さそうだ。

今回の結果から来年に開催されるワールドカップ・カタール大会への期待が高まったスペイン代表。怪我の影響で出られなかった選手も今のチームに加わることから、さらなるパワーアップが予想される。

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