マウント、フォーデンら後輩に抜かれた “得点量産型MF”デル・アリの挫折

トッテナムで苦しい時間を過ごしたデル・アリ photo/Getty Images

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スターになるプランは崩れた

EURO2020にて安定した戦いを披露し、ファイナルまで駒を進めたイングランド代表。興味深いのは、ベスト16に終わった前回大会との比較だ。

何よりの衝撃は、前回大会に選ばれていたDFエリック・ダイアー、MFロス・バークリー、そしてMFデル・アリが現代表に入っていないということだ。彼らはイングランド代表の中心になっていくかと思われたが、勢いに乗る若手選手たちに追い越されてしまったのだ。

特にトッテナムにてスティーブン・ジェラードやフランク・ランパードとまで比較されていたデル・アリの現状は寂しい。得点を奪えるMFとして大ブレイクしたものの、ジョゼ・モウリーニョの下で存在感が低下。
その間にフィル・フォーデンやメイソン・マウントら若いMFが頭角を現し、デル・アリは代表でも存在感が薄くなってしまった。

ウイングのポジションではジェイドン・サンチョやブカヨ・サカらもA代表に入り、ジャック・グリーリッシュという強烈なテクニックを持つMFまで現れた。デル・アリは新シーズンより特別なパフォーマンスを見せていかなければ、この序列をひっくり返せないだろう。

デル・アリの場合、ポテンシャルは間違いない。2016-17シーズンにはプレミアリーグで18得点7アシストと見事な成績を残しており、MFながら得点力は高い。問題は、それをクラブの方でアピールしていけるかだ。

デル・アリでも居場所を失うところにイングランドの競争力が表れているが、躓いた25歳の得点量産型MFはマウントやフォーデンら後輩たちとの差を詰められるのか。来年のワールドカップへ逆襲していきたいところで、イングランドのファンはまだアリがいることを忘れるべきではない。

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