勝率は“65%”に達した サウスゲイトはイングランド史上No.1級の名将なのか

イングランド代表を指揮するサウスゲイト(左) photo/Getty Images

批判がありながらもEURO決勝へ

果たしてイングランド代表を指揮するガレス・サウスゲイトは名将なのか。EURO2020でもグループステージ時点での評判はあまり良くなかったが、ファイナルまで駒を進めたことで印象が変わってきているのではないか。

今大会も開幕当初から選手の起用法にサポーターから不満の声が挙がることがあり、サウスゲイトの評価はそれほど高くなかった。

しかしベスト16のドイツ戦では3バックを採用したり、延長までもつれた準決勝のデンマーク戦では途中出場させたMFジャック・グリーリッシュを思い切って外すなど、はっきりとした決断がここまでは当たっている。

大会当初からFWラヒーム・スターリング先発にこだわり続けていることに疑問もあったが、今となってはそのスタメン選考も当たりだった。スターリングは大会を通してのMVP候補と言っていい。

イングランド代表監督の歴代勝率を見てみると、5位は1977年から5年間指揮した故ロン・グリーンウッド氏で60%、4位は1996年から3年間指揮したグレン・ホドル氏で60.7%、3位は1963年から1971年まで指揮した故アルフ・ラムゼイ氏で61.1%。

そして2位がサウスゲイトで、勝率は65%だ。60戦39勝とまずまずの成績となっており、2018年のワールドカップ・ロシア大会もベスト4には入っている。このままEUROを制覇できれば評価は一気に上昇するはず。

1位は2010ワールドカップ・南アフリカ大会でも指揮した名将ファビオ・カペッロ氏で、勝率は66.7%。しかし、カペッロ氏の場合は担当試合数が42試合とサウスゲイトより少ない。42戦28勝となっており、すでに勝利数もサウスゲイトの方が上だ。

果たしてサウスゲイトはこのままイングランド代表の歴史に名を残す指揮官となるのか。渋い戦いながらも結果は出ており、真の評価を得るまで残り1勝だ。磐石な戦いを見せるイタリア代表をも攻略できれば、誰も文句は言わないだろう。

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