FC東京戦で見えた大きな隙 ベルマーレが高めるべきは、ハイプレスへの対応力

ベルマーレのビルドアップを牽引している石原広教。FC東京戦では自陣でのボールロストが失点に繋がってしまった(写真は6月2日のガンバ大阪戦)photo/Getty Images

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自陣でのボールロストから失点

11日に行われた明治安田生命J1リーグの第22節で、湘南ベルマーレとFC東京が対戦。ベルマーレは82分すぎに相手のハイプレスに晒され、DF石原広教が自陣でボールロスト。相手MFレアンドロのシュートを途中出場のMF田中聡がゴールライン上でクリアしたものの、こぼれ球をFW永井謙佑に押し込まれ、最終スコア0-1で敗れた。

配球力に長け、この試合で[3-1-4-2]の布陣のアンカーポジションに入ったMF三幸秀稔が相手の徹底マークを受けたことで、ベルマーレとしては中央のレーンを使ったパスワークを繰り出せず。最終ラインからロングボールを敵陣のサイドのレーンへ打ち込み、こぼれ球にプレスをかけてショートカウンター発動という戦い方から活路を見出そうとしたが、相手のFWディエゴ・オリヴェイラや左サイドハーフのアダイウトン、及びレアンドロがセンターサークル付近や自陣の深いところへ降りてパスワークに加わったため、FC東京としてはボールの逃しどころに困らない状況に。ベルマーレは自慢のハイプレスを掻い潜られ、相手にボールを支配され続けた。

また、失点シーンでは相手のハイプレスへの対応力不足を露呈。82分30秒すぎに左センターバックの大野和成がGK富居大樹にバックパスを送ったが、右センターバックの大岩一貴が高い位置をとっていたため、富居から見て右サイドにパスを出せず。アンカーの田中も相手にマークされていたため、富居はやむを得ず左サイドに立っていた石原へパス。この富居から石原へのパスはFC東京陣営に読まれており、FW田川亨介とD・オリヴェイラによって挟み撃ちにされた石原がボールを奪われてしまった。
この場面では大野から富居にパスが送られた際に、大岩が自陣ペナルティエリア付近に立って富居のパスの選択肢を増やす、もしくは2インサイドハーフのどちらかが自陣に降り、ビルドアップに加わるといった工夫が必要だった。最終ラインからアンカーへのパスコースを消された際に、各選手がどこにポジションをとるのか。J1リーグ残留に向け、ベルマーレとしてはこの点を整理し、相手のハイプレスへの対応力を高める必要がありそうだ。

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