トッティらを見てきたスパレッティも惚れる実力 ナポリ復活のキーマン

近年は怪我に悩まされることも多々あったクリバリ photo/Getty Images

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クリバリの慰留が最初の課題か

2019-20シーズンの7位に続いて昨季も5位と、ナポリは2シーズン連続でチャンピオンズリーグの出場権を逃すこととなってしまった。今夏から新たにルチアーノ・スパレッティ監督を招聘し、再起を目指す。

そんな中、スパレッティ監督がナポリの再建に取り掛かる上でキーマンとなりそうな選手が何名かいる。今夏に行われたEURO2020で優勝を経験したFWロレンツォ・インシーニェやDFジョバンニ・ディ・ロレンツォなどのイタリア代表組にかかる期待も、もちろん大きいだろう。ただ、やはり“守備の要”の復活は欠かせない。

2014年にナポリへ加入して以降、長きにわたってチームを牽引してきたセネガル代表DFカリドゥ・クリバリ。対人能力やカバーリング能力といった守備面はもちろんのこと、足元の技術も高く、ビルドアップなどの攻撃面でもチームに欠かせない存在となっている。しかし、ここ2シーズンは怪我に悩まされることが多々あり、なかなかコンディションが上がり切ない時期も多い。もしかしたらナポリのここ2シーズンの不振も、同選手の不在や不調が大きな要因の一つと言っても過言ではないかもしれない。スパレッティ・ナポリが飛躍を遂げるためには、クリバリの復活は欠かせないのだ。
ただ、そのためにはまず今夏の移籍市場で、クリバリをチームに留めなければならない。以前から多くのクラブが獲得に乗り出してきたが、今夏もマンチェスター・ユナイテッドやバルセロナなど複数のクラブが獲得に動いているとされる。“守備の要”を慰留させることが、スパレッティ・ナポリの最初の課題か。

ポジションは違えどクリバリは、かつてフランチェスコ・トッティら多くのスーパースターたちを見てきたスパレッティ監督でさえもその才能や実力、人間性に惚れる存在だ。実際に、同監督はクリバリに関して記者会見で「私はサッカー選手としてだけではなく、男としても、これほど優秀な人物を指導したことはない。彼が我々と一緒にいてくれるのならば、私は世界で最も幸せな人間だ」や「彼が市場に出ているのは知っているが、彼にはとどまってもらいたい」とコメントしている(伊『Corriere dello Sport』より)。

さらにスパレッティ監督は「チームが現在のままであれば、私は満足している。いくつか状況を修正する必要があることも理解しているよ。ただ、このチームは新シーズンも強いチームでなければならない。目指すはトップ4でフィニッシュすることだ」と話していた。契約自体はまだ2年間残っているが、ナポリはクリバリをチームに引き止めることができるのか。今後の動向にも注目だ。

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