C・ロナウドとメッシはウイングの“常識”変えた フィーゴ、ベッカムらとの違い

ウイングプレイヤーからゴールマシーンへ変貌したロナウド photo/Getty Images

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ウイングの得点量産は当たり前に

現在レアル・マドリードで奮闘する若きブラジル人FWロドリゴ・ゴエスとヴィニシウス・ジュニオールには、ウイングとして得点力アップが求められている。

その理由は、やはりレアルのサポーターがクリスティアーノ・ロナウドの後継者を求めているからだろう。

思えばロナウド、バルセロナFWリオネル・メッシの登場により、ウイングプレイヤーにも大量得点が求められるようになった。
2人は中央でもプレイする選手だが、若い頃はサイドが主戦場だった。そこから得点を量産するプレイヤーに変貌していったわけだが、それによってウイングの選手に求められるハードルが高くなってしまったところがある。今では二桁得点を奪わなければ優秀なウイングと評価されなくなってきている。

フィーゴもそこまで得点数は多くない(右) photo/Getty Images

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ウイングに求められる得点量産

現代とは役割が異なるものの、かつてワールドクラスと称賛された元ポルトガル代表MFルイス・フィーゴ、元ウェールズ代表MFライアン・ギグス、元イングランド代表MFデイビッド・ベッカム、元チェコ代表MFパヴェル・ネドベドらは、ほとんどのシーズンでリーグ戦得点数が一桁だった。

フィーゴが欧州5大リーグで二桁得点を記録したのは、レアル・マドリード時代の2002-03シーズンの1回のみ(10得点)。バルセロナ時代は1度もリーグ戦得点数が二桁に届かなかった。

マンチェスター・ユナイテッドで活躍したギグスも、得点数が二桁に達したのは1993-94シーズン(13得点)と1995-96シーズン(11得点)の2回のみ。

同じくマンUでプレイしたベッカムは2001-02シーズン(11得点)のみ。レアルでは1度もリーガ・エスパニョーラで二桁得点を奪えなかった。

ネドベドはラツィオ時代の1997-98シーズン(11得点)の1回のみ。ユヴェントスでは2006-07シーズンに11得点を挙げたが、これはセリエBでの戦いだった。

こう見ると、彼らレジェンドも得点数はそれほど多くない。もっとも当時は利き足と同じサイドでプレイすることが多く、現代のようにカットインからのフィニッシュはそこまで求められていなかった。それでも、現代は利き足に関わらずワイドな位置でプレイする選手にも二桁得点が求められる。これは少々厳しいかもしれない。

ロナウド、メッシの活躍はサッカー界の常識を変えたところがあり、次々と得点を奪えるウイングが出てきた。ベッカムやギグスはアシストの方で大いに活躍してきたわけだが、今は得点数の方が重視される傾向にあるのではないか。

ロドリゴ、ヴィニシウスの2人も、レアルで評価されるには二桁得点が必須だ。迎える新シーズンもサポーターからは得点数で評価されることだろう。

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