林大地と上田綺世は大迫勇也を脅かせるのか 先読めぬ“センターフォワード戦線”

五輪で成長した林 photo/Getty Images

まだ答えは見えてこない

東京五輪を戦ったU-24日本代表の攻撃陣ではMF堂安律、久保建英といった2列目の選手が主役になっていたが、センターフォワードも収穫がゼロだったわけではない。


林大地はこの短期間でプチブレイクしたところがあり、パワーや守備面のハードワークは世界相手にも通用する部分があった。得点は奪えていないが、ガッツ溢れるプレイは非常に魅力的だ。シント・トロイデンへの移籍で合意に達したとされているが、海外挑戦に向いているタイプの選手かもしれない。

怪我の影響があった上田綺世もノーゴールだったが、時折ゴール前でセンスは見せている。林ほどがむしゃらなタイプではないが、スペースを見つける嗅覚は林と違う魅力だ。Jリーグでは数字が出始めているため、こちらも数年後の覚醒に期待したい。

上田もポテンシャルはある photo/Getty Images

鈴木優磨、オナイウ阿道にも期待がかかる

問題は、彼らがA代表で大迫勇也を脅かす存在になれるかどうかだ。東京五輪世代からも大迫の後継者候補を探したいところだったが、まだ答えは見えてこない。結果だけを見るならば、林も上田も五輪では無得点に終わってしまった。

他の世代で気になる存在としては、ベルギーのシント・トロイデンからの移籍が噂されているFW鈴木優磨、フランスのトゥールーズに移籍したオナイウ阿道か。

東京五輪世代ではないが、鈴木もオナイウも25歳と若い。特に鈴木の場合は海外で実績を残しているため、A代表でも積極的に試していくべき人材だろう。現在鈴木には同じベルギーの強豪アンデルレヒトへの移籍が噂されているが、何とか今夏にステップアップのチャンスを掴んでほしい。

大迫の後継者探しは日本が今後乗り越えなければならない課題だが、林と上田は東京五輪での経験を糧にA代表へ割って入ってくるのか。ここはまだ先が見えないポジションで、東京五輪世代の2人も完成されているわけではない。サバイバルは激しくなっていくはずだが、抜け出すのは誰だ。

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