プレミア“成功組”は岡崎慎司と吉田麻也のみ 日本人が苦しむプレミアとリーガの壁

ニューカッスルで苦戦した武藤 photo/Getty Images

期待された武藤もプレミアで苦戦

近年は欧州5大リーグにチャレンジする日本人選手も増えたが、リーグによっては苦手意識もある。

イングランド・プレミアリーグと、スペインのリーガ・エスパニョーラだ。

ドイツ・ブンデスリーガで活躍する選手が多い一方で、プレミアとリーガでは苦戦を強いられた日本人選手が少なくない。

直近ではニューカッスルでプレイしてきたFW武藤嘉紀がヴィッセル神戸へ加入することになったが、武藤もプレミアリーグではほとんど結果を残せなかった。ブンデスリーガではマインツで結果を残したのだが、ニューカッスルの環境は合わなかったのだろう。

これに関して地元紙『Chronicle Live』は、プレミアリーグで大成功した日本人選手は岡崎慎司と吉田麻也の2人のみと辛口だ。

岡崎はレスターで大成功を収めた photo/Getty Images

プレミアとリーガで大活躍する日本人選手は増えるか

マンチェスター・ユナイテッドでは香川真司もリーグ制覇を経験しているのだが、ドルトムント時代の活躍から考えれば消化不良なところがあった。

そうした意味では、期待に応えたのはレスター・シティでプレミア制覇を達成した岡崎、サウサンプトンで長くプレイした吉田に成功例は限定されてしまうか。

武藤も日本人離れしたフィジカルを持つところからプレミアで通用すると期待されたが、思うようには進まなかった。

同じアジアでは韓国代表FWソン・フンミン、元韓国代表MFパク・チソンがプレミアで圧巻の活躍を披露しているが、プレミアにおいては少々差をつけられた印象だ。

リーガの方でもエスパニョールで中村俊輔が苦戦したり、成功例はあまり多くない。エイバルやレアル・ベティスでプレイしてきたMF乾貴士は持ち前のテクニックを披露しているが、同じ攻撃的プレイヤーでも清武弘嗣、家長昭博は苦戦した。

現在は久保建英が奮闘しているが、まだ成功例には入れられないだろう。リーガの場合は上位と中位以下の力関係がはっきりしており、リーグ制覇のチャンスを掴むにはバルセロナかレアル・マドリードでプレイするしかない。これは日本人選手にとって極めて高いハードルだ。

ブンデスリーガも良い環境だが、プレミアやリーガで活躍する日本人選手をもっと見たいと考えている人も多いだろう。両リーグとも日本国内で高い人気を誇っている。

果たして今後プレミアやリーガの上位クラブでプレイする日本人選手は出てくるのか。そうした選手が増えてきた時、海外組はさらに一歩上のランクに進むことになるのかもしれない。

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