三笘を待ち構えるベルギーでの試練 “絶好調男”がライバルか

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ベルギーでも持ち味のドリブルを存分に発揮できるか photo/Getty Images

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3試合消化して首位を走るユニオン

10日、川崎フロンターレに所属するU-24日本代表MF三笘薫が、プレミアリーグ(イングランド)のブライトンへ移籍することが発表された。Jリーグ屈指のドリブラーの海外挑戦に、胸を躍らせたファンも少なくないだろう。

契約期間は2025年までの4年間。ただ、労働許可証の関係で、2021-22シーズンはジュピラー・プロ・リーグのロイヤル・ユニオン・サンジロワーズへレンタル移籍することとなる。

では、三笘が海外挑戦1年目にプレイすることとなるユニオンはどんなクラブなのか。ユニオンは1897年に創設され、1900年代初頭に11度のリーグ制覇を成し遂げている古豪クラブ。近年は下位リーグでの戦いを強いられていたが、昨季2部リーグで優勝し、1部復帰を果たした。そして、現在チームの指揮官を務めているフェリス・マッズ監督。同指揮官はシャルルロワ時代に森岡亮太、ヘンク時代に伊東純也を指導しており、日本人に対する理解度も高いに違いない。
そんなユニオンは今季、久しぶりのトップリーグではあったが、スタートからいきなりサプライズを起こして見せた。開幕戦で名門アンデルレヒトを相手に3-1で勝利。第2節では同じく国内の名門であるクラブ・ブルージュに0-1の惜敗を喫してしまったが、続く第3節では日本代表FW鈴木武蔵を擁するベールスホットに3-0の快勝を収めている。まだまだシーズンは始まったばかりであるが、3試合消化して首位に立っているのだ。

ユニオンの基本システムは[3-5-2]。三笘の川崎でのポジションを考えると、左ウイングバックでの出場が有力だろう。ただ、このポジションには開幕戦から素晴らしい動きを見せ、ここまで1ゴール1アシストを記録している絶好調なマダガスカル代表MFロイック・ラプッサンがいる。昇格したばかりのクラブではあるが、すんなりスタメンとはいかないかもしれない。もしくは、ラプッサンは昨季、内側のポジションや右サイドでプレイした試合が何試合かある。三笘を左サイドに配置し、ラプッサンを違うポジションで起用する形も十分あり得るだろう。

また、マッズ監督は就任1年目の昨季、[4-3-3]のシステムでシーズンに入っている。チームが好調な現時点でシステムをわざわざ変えるとは思えないが、[4-3-3]も同指揮官の得意とする形で(ヘンク時代やシャルルロワ時代にも使用)、歯車が噛み合わなくなった際に[4-3-3]への変更する可能性も。そうなれば、三笘が最も得意とする左ウイングでの起用もあるのではないか。いずれにせよ、まずは指揮官にしっかりアピールし、定位置争いに勝ちたいところ。

近年、ジュピラー・プロ・リーグでは多くの日本人選手が素晴らしい結果を残しており、日本人選手にかかる期待も大きいに違いない。そのため、三笘に対する目も厳しいはずだ。定位置争いのほかに、不慣れなポジションでの起用やこれまではあまり求められなかったようなタスクなど、ざまざまな試練が待ち構えているであろうが、来季以降にプレミアリーグで活躍するためにも、ベルギーで結果を残せるか。

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