やっぱり彼がファーストチョイス 約10分で見せたジンチェンコの巧みさ

今季も左サイドバックはジンチェンコに頼ることになりそうだ photo/Getty Images

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メンディも序盤は良かったが……

プレミアの開幕戦は黒星スタートとなったマンチェスター・シティ。ディフェンディングチャンピオンとして臨むことになる今季だが、初戦からいきなり苦しめられた。

指揮官であるジョゼップ・グアルディオラが就任以降変わることのない[4-3-3]で試合に臨んだ。最終ラインではバンジャマン・メンディ、ネイサン・アケ、ジョアン・カンセロ、前線ではフェラン・トーレスといった昨季は控え組だった選手が先発でピッチに立った。昨季はフィル・フォーデン、カンセロが頭角を現したように、好成績を残すチームにはたいてい、既存戦力の成長がある。しかし、そう上手くはいかないもので、メンディは次第にピッチでの存在感をなくしていく。代わりに後半79分からピッチに立ったオレクサンドル・ジンチェンコは、安定感のあるプレイを見せた。

ウクライナ代表としてEURO2020を戦ったジンチェンコはプレシーズンマッチでは起用されておらず、今季初出場となった。

この試合では左サイドが機能していなかったが、ジンチェンコ、ケビン・デ・ブライネが入ると一変、左サイドが攻撃の中心となった。ジンチェンコは主に配球、動き出し、リスク管理を任されているが、どのプレイも前任者であるメンディを上回っており、今季もジンチェンコが左サイドバックのファーストチョイスで変わらないようだ。しかし、左サイドバックの補強の噂が出ないことからも分かる通り、メンディにもある程度戦力となった貰う必要はある。

ジンチェンコの良さとして、他にもポジショニングの巧みさがある。敵陣に相手を押し込むサッカーをやっている以上、ミドルサードでのボールロストが致命的なミスとなるが、ジンチェンコは味方が極力ロストしないようにいつでもボールを受けられる位置に顔を出している。これはメンディとの大きな差だ。

左サイドバックにコンバートされ、ファーストチョイスにまで登り詰めたジンチェンコ。昨季は怪我なく、シーズンを走り切ったが、今季も同様に高いパフォーマンスを維持して欲しい。

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