この補強はギャンブルか? マンC狙う長身FWの弱点は意外にも……

ヴラホビッチはマンCを救う補強となるか photo/Getty Images

ヘディングが意外に苦手

セルヒオ・アグエロの代わりとなれる得点源としてトッテナムのハリー・ケイン獲得を目指しているマンチェスター・シティ。しかし、スパーズが要求する金額との相違が埋まらず、獲得には至っていない。既存戦力ではガブリエウ・ジェズス、フェラン・トーレス、リアム・デラップ、ケビン・デ・ブライネをセンターフォワードに置いた偽9番など、戦っていける選択肢はあるものの、これまでの動きを見るにストライカーの獲得は至上命題のようだ。

そこで新たに目を付けたのが、フィオレンティーナのFWドゥシャン・ヴラホビッチだ。英『Sport Witness』によればケインの代役としてマンCはヴラホビッチに興味を持っており、移籍金は約100億円となるようだ。21歳と若い彼は、昨季リーグ戦で21ゴールを挙げて一気に頭角を現した選手。身長は190cmと大きく、中央でターゲットとなれるヴラホビッチはマンCにとって適任であると言える。

そんな彼の武器はその高い決定力で今プレミア王者が求めているものだ。昨季の21ゴールのうち20点をボックス内から決めており、各方面から高精度のラストパスが飛んでくるマンCでも力は発揮できるか。若手であること、伸び盛りであること、サイズのあること、この3つを押さえているプレイヤーであるため、プレミア王者としては獲得することも考えられる。

しかし、懸念点がないわけではない。昨季の21ゴールの中でヘディングでのゴールは2ゴールと少なく、マンC相手にブロックを敷く相手が多い中で、空中戦から得点を奪えないのは苦しい。また、昨季のフィオレンティーナは守勢に回ることが多く、ヴラホビッチのゴールの多くはそういった場面からのカウンターから生まれている。マンCでもそういったシーンは見られるが、敵陣を押し込んで攻撃を始めることが多いため、適応に時間がかかるかも知れない。また、昨季ブレイクした選手であり、ここまでの実績が20-21シーズンでの活躍しかない選手に100億円を出すのはギャンブルである。

ケインとの交渉から一転、新しいターゲットに照準を合わせたマンC。移籍金としては適正額ではないと考えられるが、どう判断するか。

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