ウェリントンだけではない、ベルマーレの“リーサル・ウェポン” 配置転換で躍動したのは 

昨年より3CBの真ん中で起用されていた石原広教。清水戦では右CBとして先発し、チームの攻撃を活性化させた(写真は4月7日の名古屋戦)photo/Getty Images

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攻撃にアクセントを加えたのは……

明治安田生命J1リーグの第25節が21日に行われ、湘南ベルマーレが清水エスパルスに1-1で引き分けた。

30分のベルマーレの先制ゴールは、右ウイングバックの古林将太のクロスに、長身のFWウェリントンがヘディングで反応したことで生まれたもの。今季の同リーグ第24節終了時点で、チーム内最多の空中戦勝利数を記録しているウェリントンの持ち味が活かされた恰好となったが(94回、データサイト『SofaScore』より)、ベルマーレの浮嶋敏監督が行ったある選手の配置転換が、功を奏した場面とも言えるだろう。

同監督はこの試合で、前節まで3バックの真ん中を務めていたDF石原広教を、[3-4-2-1]の布陣の右センターバックとして起用。直近の試合では右サイドにボールが渡った際にウイングバックが孤立し、同サイドからの攻撃が単発的になることが多かったが、果敢なオーバーラップが持ち味の石原が右のセンターバックで起用されたことで、同サイドの攻撃が活性化。今節の先制ゴールは、石原が古林を追い越した後に、敵陣右サイドでパスワークの起点となったことで生まれている。
試合全体を通じ、タイミングの良いオーバーラップでウイングバックをサポートできていた石原。元々はサイドバックやウイングバックが主戦場だったものの、昨年から3バックの真ん中で起用されることが増え、的確なラインコントロールや正確なロングパスで、ベルマーレの攻守を支えている。軽快な足技で相手のプレスをいなし、そのまま中盤までボールを運べるのも同選手の魅力だ。

浮嶋監督の適切な配置転換により、かねてより備わっていた攻撃性が遺憾なく発揮された22歳の主将が、ウェリントンと並ぶベルマーレの“リーサル・ウェポン”として、今後も躍動しそうだ。


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