FIFAが進言する代表ウィークの集中開催 その大きすぎるメリットとは

中止となったブラジル対アルゼンチンの一戦 photo/Getty Images

実現するだろうか

世界各国で行われているワールドカップ・カタール大会に向けた予選ラウンド。着々と試合が行われているが、満足にメンバーを集めることが出来ない国が存在する。特に英プレミアリーグでプレイする選手が多い国が影響を受けており、プレミアリーグは先日レッドリスト国に指定されている国への代表選手の派遣を拒否すると発表している。

レッドリスト国とは新型コロナウイルス感染の危険性が高い国のことを指しており、主にアルゼンチンやブラジルといった南米の国が当該地域となっている。もし、その国へ渡航すれば、帰国後10日間の隔離が義務付けられている。

そこで多くの選手は今回の南米予選に参加していないが、アルゼンチン代表へはプレミアリーグから4名の選手が招集されており、ブラジル戦に出場している。しかし、保健所の介入もあり、試合は中断され最終的には延期となった。この問題に関しては非常に深刻で、代表戦は10月、11月、1月と1ヵ月もしくは2ヵ月おきに開催されるが、今後もプレミアリーグの選手の参加は難しいだろう。

英『90min』によると、これを解決する手段としてFIFAは代表ウィークの集中開催を検討しているようだ。案として出ているのは10月と3月の開催で、これであれば短い期間で何度も国をまたぐ移動をする必要がなくなり、感染のリスクも抑えられるだろう。日程を調整すれば、10日間の隔離処置もできるようになり、各国が平等に戦えるようになる。

また、集中開催であれば今よりも各国代表の連携面での向上が見られ、レベルアップにも繋がるか。現在は短い期間に集まって試合をしているが、それでは戦術を落とし込む時間もない。また、代表はクラブと違い組織よりも個を重視するところがあるが、EURO2020ではそういった個で戦うチーム、例えばポルトガル代表はラウンド16で姿を消している。逆に組織的なイタリアが優勝しており、連携面を高められる時間が与えられれば、より代表同士の戦いが面白くなるはずだ。

FIFAは2026年以降の実現を目指しているとのこと。新型コロナウイルスの影響が代表チームに出ており、早急に解決する必要がありそうだ。

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