まさかの敗退も輝いた川崎指揮官の手腕 劣勢から逆転した鬼木達監督の修正力とは

自身の采配で流れを引き寄せた鬼木監督 photo/Getty Images

ルヴァンカップで浦和と対戦

川崎フロンターレはYBCルヴァンカップの準々決勝で浦和レッズと対戦。2試合合計で4-4と引き分けるも、アウェイゴールの差で敗れてしまった。

2ndレグでは前半から浦和が試合を優勢に進め、先制点を獲得。このまま浦和ペースで試合が進められるのかと思いきや、前半のうちに川崎は同点に追いつくことに成功する。ここまでのプロセスには鬼木達監督の修正力が大いに発揮されていた。

浦和は[4-1-2-3]の川崎に対してアンカーであるジョアン・シミッチの脇を狙い、2列目に入った家長昭博を押し下げることに成功。両ウイングも守備にまわる機会が増え、レアンドロ・ダミアンを孤立させる形で川崎の攻撃を封じ主導権を握った。

攻撃での停滞感が否めなかった川崎。すると鬼木監督は前半途中からシステムを[4-4-2]へ変更。ボランチを2枚に増やし、家長を本来のサイドハーフへ配置してFWをL・ダミアンと小林悠の2トップへと変更した。

中盤が2枚になったことでボールを奪えるようになり、右サイドの家長も守備に徹する時間がなくなることで攻撃に専念。L・ダミアンも小林が近くにいることと家長がフォローすることで次第にプレイに絡みだし、チャンスをつくる。

すると0-1で迎えた40分に左サイドから崩すと、家長のパスに反応した小林から中央で待っていたL・ダミアンが流し込み同点に追いつく。劣勢となっていたのも束の間、鬼木監督のシステム変更からすぐさま流れを川崎へと引き寄せた。

その後はCKから2点を追加するも、浦和の意地の前に屈した川崎。しかし序盤の厳しい展開から、指揮官の修正で自らに流れを持っていく力は川崎が今季リーグで30戦無敗の記録を作った要因でもあるだろう。

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