放出候補からの大逆襲へ チェルシーの大型MFにかかる復活への期待

アストン・ヴィラ戦で印象的なパフォーマンスを披露したロフタス・チーク photo/Getty Images

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アカデミー産の逸材は蘇るのか

秘めているポテンシャルは間違いなく大きいはずだが、彼はこのままその才能を最大限活かすことができぬままトップレベルの舞台からフェードアウトしてしまうのか。チェルシー に所属するMFルベン・ロフタス・チークに関して、今季開幕前にそのようなことを思っていた人は少なくなかったかもしれない。しかし、この大型MFはここからかつての評価を取り戻していくのだろうか。チェルシーアカデミーが誇るタレントに、復活の予感が漂ってきた。

かつてはDFセサル・アスピリクエタに「彼は将来世界最高のMFの1人になる」とまで評価されながらも、これまでは怪我の影響もあってなかなか殻を破ることができていなかったロフタス・チーク。昨季再起をかけてレンタル移籍したフラムでも、大きなインパクトを残すことはできなかったと言っていい。それだけに、今季チェルシーに復帰しても戦力になるかは怪しいというのが、現地メディアによる意見の大半だった。

しかし、トーマス・トゥヘル監督の手腕により、この大型MFは蘇るのか。現地時間22日に行われたEFLカップ3回戦のアストン・ヴィラ戦におけるロフタス・チークのプレイからは、かつて輝いていた頃に近いものを感じることができた。この試合に先発出場を果たした同選手は、持ち前の力強いドリブルを武器にブルーズの中盤で躍動。カウンター時に見せる果敢な持ち上がりや、積極的に前線へ打ち込む楔のパスは確実に相手の脅威に。ボールを受ければ、常に意識は前。少し不慣れなアンカーもポジションを任されながらも、その存在感は出場した選手の中でもトップクラスに強かったと言っていい。そんなロフタス・チークのパフォーマンスはデータサイト『WhoScored.com』も評価しており、同サイトは彼にチーム2位タイとなる評価点「7.4」を与えている。
「ルベンが若かった頃、私は彼のファンだった。彼のプレイスタイルはミヒャエル・バラックを思い出させるものがあったよ。私はルベンの才能を理解している。(中略)彼を判断するのはまだ時期尚早だ。彼は自らの手でその将来を決めることができる」(英『Daily Mirror』より)

シーズン開幕前にトーマス・トゥヘル監督はロフタス・チークについてこのように語っていたが、このパフォーマンスを今後も継続できるようであれば本当に彼は復活するかもしれない。開幕前までは放出候補とも考えられていた大型MFだが、ここからの逆襲はあるか。今後もロフタス・チークのプレイからは目が離せない。

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