冨安健洋の好スタッツを支える“危機管理能力” ネビル「とても価値のある特性」

加入直後からアーセナルで躍動している冨安 photo/Getty Images

トッテナム戦でも見て取れた強み

日本が誇る若きDFは、いったいどこまでその評価を高めていくのだろうか。今夏ボローニャからアーセナルへと加入した冨安健洋だが、彼は移籍以降に出場した3試合のパフォーマンスで早くも人々の心を鷲掴みにしている。

データサイト『SofaScore』によると、ここまで3試合における冨安のスタッツは驚異的。空中戦勝率(87.5%/16回中14回勝利)ではチームトップを誇り、開幕後の加入ながらすでにクリア数(10回)もチーム4位タイの数字を記録している。そして、いまだに一度も対峙した相手にドリブル突破を許していないというのも驚きだ。

そんな冨安だが、彼がここまであらゆる分野で好スタッツを残している要因は何か。おそらく、それは彼自身の危機管理能力の高さに関係しているのだろう。先日行われたトッテナム戦でも見て取れたが、冨安は常にあらゆる事象に対する準備ができている。対峙したソン・フンミンにドリブル突破を許さなかったのも、アタッカーが絶妙に仕掛けづらい間合いをキープしながらマッチアップしていたことが大きいか。そのほか、試合終了間際にはポストに弾かれたこぼれ球をすかさず冨安がクリアするシーンが。いずれも、次に何が起こるかを予測してリスクを回避する冨安の危機管理能力が活きたと言って差し支えない。

「私は彼のプレイを初めて見たけど、感銘を受けたね。非常に良いパフォーマンスだった。日本のエースはスペシャルな称賛を受けるべきだと思うよ。彼はそれ(ゴール前でのルーズボールをクリアしたプレイ)を2度やってのけた。あれを詰められていたら、ガナーズにとっては痛手となっていたかもしれない。それだけに、これはとても価値のある特性だと思うね」

そして、そんな冨安の危機管理能力に関しては、英『SkySports』の解説員を務める元イングランド代表DFガリー・ネビル氏もこのように話している。加入当初は現地で「実力不足ではないか」との声もチラホラ見受けられた冨安だが、この危機管理能力の高さを活かして彼は今後ガナーズにおける地位を確固たるものとしていくのだろうか。サムライDFのさらなる飛躍には大いに期待したいところだ。

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