“W杯未出場”で終わった仏のテクニシャン アーセナル、マンCで見せた輝き

アーセナルで活躍したナスリ photo/Getty Images

もったいないキャリアだったか

天才と呼ばれながら思うようなキャリアを描けなかった選手は多くいるが、先日現役引退を表明した元フランス代表MFサミル・ナスリもその1人に挙げられるだろう。

ナスリといえばアーセナルやマンチェスター・シティで活躍したテクニシャンで、足下の技術は若い頃より評価が高かった。当時は誰もがフランス代表の中心選手となっていく姿を想像したのではないか。

しかし、ナスリの代表キャリアはほろ苦いものとなった。何より、ナスリはワールドカップを1度も経験していないのだ。

年齢的には2010年の南アフリカ大会と2014年のブラジル大会が絶好のチャンスだったが、いずれも招集されず。代表戦には41試合出場したものの、大舞台での出番はEURO2008とEURO2012の6試合くらいだ。才能から考えれば寂しい数字だろう。

英『GIVE ME SPORT』は、クラブシーンの方ではアーセナル時代がピークだったのではと振り返っている。

アーセナルではリーグタイトルを獲得出来なかったが、マンCへ移籍する前の方がナスリの全盛期だったのかもしれない。

2010-11シーズンにはプレミアリーグで唯一となる二桁10得点を記録しており、当時の実力はワールドクラスだった。

やや気が強すぎる性格もあってか指揮官と衝突することもあり、そうしたトラブルさえなければもっとビッグなキャリアを描けただろう。

主なタイトルとしては、マンC時代に2度獲得したプレミアリーグのタイトルくらいか。これだけで終わるにはもったいない才能だったが、ナスリは34歳でスパイクを脱ぐことになった。

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