クンデもデ・リフトも必要ない チェルシーに現れた190cmの怪物センターバック

新たなセンターバックとして活躍するチャロバ― photo/Getty Images

期待できる若手だ

昨季はシーズン途中に指揮官をトーマス・トゥヘルに変更したチェルシー。その後、下降気味だった調子から一転ビッグイヤーを獲得し、欧州の頂点に立った。その勢いはシーズンを跨いでも衰えておらずプレミア、CL共に優勝候補の一つだ。

このように順調なブルーズだが、やはり強さの秘訣は若手の躍動か。チームの中心であるメイソン・マウントや右サイドで存在感を見せるリース・ジェイムズなど20代前半の選手が活躍し、戦力の底上げを行っている。センターバックとして出場機会を得ているDFトレヴォ・チャロバーもその一人だ。

フラムに在籍する兄ナサニエルと共にチェルシーユースでプレイしていたチャロバー。昨季はリーグ・アンのロリアンへシーズンローンしており、そこではリーグ戦29試合に出場するなど主力として活躍している。その活躍が認められ、今季からはトップチームに帯同しており、デビュー戦となったクリスタル・パレス戦では初ゴールも記録している。

190cmの高身長の持ち主であるチャロバーはセンターバック、サイドバック、中盤と多くのポジションをこなせるユーティリティ性を持っており、チェルシーでは主に3バックの一角として出場している。非常に冷静な選手であり、後方からのビルドアップではミスが少なく安心して見ることができる。持ち上がった際の選択肢の少なさが気がかりだが、経験を積む中で解決策を見つけるか。

本職である守備では対人性能が高く、直近のサウサンプトン戦ではチームトップの5回のボール奪取を記録しており、右ウイングバックとして出場したセサル・アスピリクエタと共に右サイドを制圧している。また、大きな体を生かした空中戦が強くこの試合ではセットプレイから先制点をマークしている。

今夏の移籍市場ではセビージャのジュール・クンデやユヴェントスのマタイス・デ・リフトといったセンターバックを狙っていたチェルシーだが、チャロバーの存在はいい意味で誤算となっているか。今後も続けてセンターバックを狙っているかは分からないが、ここまでのチャロバーのパフォーマンスを見ても、新たな守備者の獲得は必要ないか(データは『WhoScored.com』より)。

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