マンCにストライカーは必要だったのか 9番不在で勝利を積み上げるペップ・シティの現状

今夏はケインを狙っていたが、今後はどうするのか photo/Getty Images

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どちらかは分からない

今夏の移籍市場ではメインターゲットであるハリー・ケイン獲得に失敗したマンチェスター・シティ。プレミア開幕戦では本職ではないフェラン・トーレスを9番に置いたが存在感は薄く、結局0-1で敗れている。

やはり無理をしてでも獲得しておくべきだったかと思われたが、プレミアリーグ第7節が終了した時点で4勝2分1敗の3位と好調をキープしている。また、開幕から既にトッテナム、アーセナル、レスター、チェルシー、リヴァプールのような優勝を狙うクラブとの試合を済ませており、この成績は上々か。総得点も14点と取れており、得点だけを見ても上位に位置している。

まだ今季は序盤ではあるが、ストライカーを必要とせずに強さを見せているマンC。今夏狙っていたケインは絶不調でありここまでの6試合で未だにゴールがない。カップ戦やカンファレンスリーグではゴールを取っているが、このままの調子が続くのであれば獲得失敗で良かったのかも知れない。

このようにストライカー不在で好成績を残しているプレミア王者だが、今後のストライカー獲得はあるのだろうか。報道を見ると、ボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランド、ベンフィカのダルウィン・ヌニェス、フィオレンティーナのドゥシャン・ヴラホビッチがターゲットに挙がっているが、どの選手も現実味はない。特にハーランドに関しては争奪戦となることが予想されており、去就は不透明だ。

実際にマンCとしてはストライカー獲得を急ぐ必要はないのかも知れない。現状ではトーレスとラヒーム・スターリングのストライカー起用、フィル・フォーデンやジャック・グリーリッシュの偽9番などセンターフォワードに配置する選手のパターンは豊富であり、チェルシー戦はフォーデンの起用で勝利を収めている。空中戦やボックス内での強さが必要となる場面はあるが、それ以上にフォーデンやグリーリッシュを配置することで攻撃では流動性が生まれ、守備ではハイプレスから相手を苦しめている。この2つは重要であり、前述した4名のストライカーが同じ役割をこなせるかは分からない。また、若手ではリアム・デラップが育っており、彼のブレイクを待つのも一つの手だ。

ストライカーが必要といわれながらも別の方法で勝利を積み上げているペップ・シティ。ゴールを奪えない試合ではストライカーの必要性が問われることはよくあるが、本当にマンCに9番は必要なのだろうか。

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