復活したデ・ヘアの牙城を崩せるか マンUの若き守護神が狙う“定位置再奪取”

マンUで定位置の再奪取を狙うヘンダーソン photo/Getty Images

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チームの最後方で勃発する熱きバトル

今夏の移籍市場にて、FWジェイドン・サンチョやFWクリスティアーノ・ロナウドといったビッグネームを次々と確保することに成功したマンチェスター・ユナイテッド。以前にも増して前線が豪華となったわけだが、今季の同クラブで注目したいのは攻撃陣だけでない。チームの最後方では、正守護神を巡る争いも激化している。

昨季は後半戦からディーン・ヘンダーソン(24)がベテランのダビド・デ・ヘア(30)から定位置を奪ったかのようにも思われた同ポジション。しかし、今季は開幕前にヘンダーソンが新型コロナウイルスの影響で戦線を離脱すると、その期間にハイパフォーマンスを披露したデ・ヘアが再び正守護神の座に返り咲いている。そればかりか、ヘンダーソンは今季いまだにリーグ戦での出場がないというのだから驚きだ。

そんなマンUの守護神バトルだが、はたしてヘンダーソンは今後再びデ・ヘアから定位置を奪い返すことができるのか。ヘンダーソンは気合十分だ。
「僕にとっては大変な数カ月だった。でも、今はフルパワーに戻っているし、素晴らしい気分だよ。シーズンの初めに病気になってしまったのは残念だったけど、ここからさらに良いフォームに戻っていきたいと思っている。早く試合に出て、自分の価値を証明したいよ。まだユナイテッドのシャツを着てベストを尽くせているとは思っていない。うまくチャンスを掴むことができれば、今後はユナイテッドで僕自身の最高を見せることができると思うよ。頑張りたいね」(英『Daily Mirrror』より)

開幕からリーグ戦では出場機会を得ることができていないヘンダーソンだが、忍耐強くチャンスを待てば再び輝くときは来るだろう。現時点ではデ・ヘアのパフォーマンスが素晴らしいために彼が起用されているものの、同選手はあまり前方のスペースに飛び出してケアできるタイプのGKではない。その点、前線に大補強を敢行して前がかりになる機会が増えた今季のマンUにおいて、プレイスタイル自体はヘンダーソンの方がマッチしていると言えそうだ。

今夏移籍市場にて最終ライン裏のケアに優れたDFラファエル・ヴァランを補強していることからも、クラブがそのスペースを多少なりとも気にしていることは伺える。どこかでデ・ヘアのパフォーマンスが落ち込めば、おのずとヘンダーソンにチャンスは巡ってくることだろう。新型コロナウイルスによる離脱の影響で今季は再び控えに回ってしまったヘンダーソンだが、今は我慢のときかもしれない。

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