ズーレ&ウパメカノのコンビを脅かす? バイエルンで注目したい“第3のCB”

今季はまだ公式戦4試合の出場にとどまっているクアッシ photo/Getty Images

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19歳のタレントに刮目せよ

今季からユリアン・ナーゲルスマン監督が指揮を執るバイエルン・ミュンヘンの最終ラインでは、開幕からニクラス・ズーレとダヨ・ウパメカノのCBコンビが安定したパフォーマンスを見せている。アグレッシブにボールを奪いに行くズーレ、そしてたとえどれほど不利な状況でもそのクオリティの高さでなんとかしてしまうウパメカノ。まだ若さが見える場面も少なくはないが、非常にバランスの取れた良いコンビと言っていいだろう。実際、ここまで消化した7試合でバイエルンが喫した失点はわずか「7」。これはリーグ3位タイの好成績だ。

しかし、そんなズーレとウパメカノに次ぐ3番手CBのことも忘れてはいけない。現状こそ前述した2人が定位置を獲得しているバイエルンのCBだが、今後の躍進に期待したいのはDFタンギー・クアッシ(19)だ。

昨季こそ強力なライバルの存在や自身の怪我でリーグ戦6試合の出場にとどまったクアッシだが、そのポテンシャルの高さはかねてより各方面から評価されている。足元の技術の高さを活かしたロングフィードや縦パスに加えて、タイミングを見計らっての持ち上がりはトップレベルでも十分通用するレベルにあると言っていい。また、もちろん水準以上の守備力も備えており、抜群の身体能力からくる地上戦と空中戦での強さは相手にとって脅威だ。ズーレとウパメカノのいずれかが少しでも隙を見せれば、クアッシはすぐにでも定位置を奪い取ってしまうだろう。
「彼は同年代の選手のなかでは間違いなく最高のひとりだよ。プレイスタイルの特長も我々には合っているし、とても楽しみな存在だ」(ハサン・サリハミジッチ)

「タンギーは並外れた才能を備えていると思う。これは私個人の意見だが、彼はCBとして10年にひとりの逸材だと思うね。何も問題なく育つことになれば、彼はすぐにでもバイエルンでレギュラーの座を確保するはずだ」(ラルフ・ラングニック)

「私はずっと前から彼を知っていて、ライプツィヒにいた頃も獲得リストに名前を入れていたほどだよ。これまでは怪我で思うようにいっていないけど、あの卓越した才能とキャラクターはなんとしても活かしたい。今季は昨季よりも良いシーズンにしてほしいね。そうするために、私も精一杯のことをするつもりだよ」(ユリアン・ナーゲルスマン)

これは、そんなクアッシを評価する周囲の人々のコメントだ。昨季は怪我で思うようなシーズンを送ることができなかった同選手だが、やはりその才能は一級品か。現時点ではズーレとウパメカノの後塵を拝しているクアッシ。しかし、この19歳はここから一気に定位置を奪いにかかるかもしれない。

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