中村俊輔、遠藤保仁はもういない 日本代表から消えたセットプレイのワクワク感

左足で日本代表を救ってきた中村俊輔 photo/Getty Images

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優れたキッカーが見当たらない

過去の日本代表と比較した時、現代表で物足りないのがセットプレイの部分だ。

吉田麻也や冨安健洋、板倉滉など高さのあるDFも増え、中盤の遠藤航もセットプレイで強さを発揮してくれる選手だ。しかし、彼らの高さを活かすキッカーが見当たらない。

古くは中村俊輔から中澤佑二、田中マルクス闘莉王らを活かすパターンがあり、中村俊輔が代表を離れてからも遠藤保仁がいた。コーナーキックやフリーキックに期待感があったのは間違いない。
もちろん今の代表チームにも過去のチームとは違う強みはあるものの、セットプレイの部分では過去の代表チームの方が上と評価するしかないだろう。

柴崎岳は正確なキックを持っているが、スタメンが確約されているわけではない。柴崎がスタメンを外れ、中盤に走れるタイプの選手を並べる場合はセットプレイのキッカーが不足する。

まだまだアジアの中で日本の実力はずば抜けており、対戦相手は日本のことを最大限警戒してくる。ファウルをもらう機会も出てくるが、現代表のフリーキックやコーナーキックにワクワクしているサポーターは少ないだろう。

先日のオーストラリア戦では至近距離からのフリーキックを沈められてしまったが、日本の場合は誰が蹴るのか。久保建英は興味深い選択肢だが、久保がいない場合はキック精度的にセンターバックの吉田に直接フリーキックを任せるしかないか。

セットプレイは現代サッカーにおいて重要な得点源となるが、今の代表がそれを活かせていないのは明らかだ。新たな中村俊輔や遠藤保仁は出てくるのか。この部分は長く続く課題となりそうだ。

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