このままでは“ガラスの天才”になる? ローマの次世代を担う男にまたも試練

ユヴェントス戦で負傷交代を余儀なくされたザニオーロ photo/Getty Images

ユヴェントス戦で負傷交代

大きな才能を備えながらも、怪我などの理由でその能力のすべてを出し切らないままにキャリアを終えてしまう。そ昔からサッカー界にはそういった選手も少なくない。“未完の大器”、“ガラスの天才”……。ASローマに所属するイタリア代表MFニコロ・ザニオーロ(22)も、このままならそんなキャリアを送ることとなってしまうのだろうか。

今季ジョゼ・モウリーニョ監督が新たに就任したASローマにとって、ザニオーロがどこまで選手としての成長を見せるかというのは間違いなく最大のトピックのひとつだったと言っていいだろう。2020-21シーズンは昨年9月の代表戦で負った膝の怪我によって、シーズン全休を余儀なくされた同選手。久しぶりにピッチへと帰ってくる次世代の主役が、空白の1年を取り戻す大活躍を披露することに期待していたファンも多かったはずだ。

しかし、現時点でまだザニオーロは怪我のスパイラルから抜け出すことはできていないのか。今季は開幕から公式戦10試合に出場していた同選手だが、現地時間17日に行われたセリエA第8節のユヴェントス戦では再び負傷。この試合でも序盤から印象的なプレイは何度か披露していたのだが、21分に一度ピッチに座り込んで治療を受けると、その5分後には無念の負傷交代となってしまった。伊『Gazzetta dello Sport』によると、ザニオーロは左膝を負傷したようで現地時間18日中に精密検査を受けるとのこと。すでにこれまでのキャリアで両膝の前十字靭帯を断裂している選手だけに、怪我の程度によってはまたも離脱が長引いてしまう可能性はあるだろう。

まだ22歳の選手ではあるものの、どこか怪我に付き纏われるキャリアを送る予感もしてきてしまったザニオーロ。はたして、ジャッロロッシとアッズーリの次世代を担うと期待される逸材は、このまま“ガラスの天才”となってしまうのだろうか。どうにかこの苦境を打破してほしいところだが、22歳の運命やいかに。

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