モウリーニョに10番を剥奪された元レアルMF 指揮官に冷遇されてもチームに貢献した男

レアル加入時は主力として活躍 photo/Getty Images

ポーツマスから加入したL・ディアラ

UEFAチャンピオンズリーグで最多の優勝回数を誇り、世界中のサッカー選手が憧れるクラブであるレアル・マドリード。そのクラブで10番を背負うということは、世界的に優れたプレイヤーの証明だといえるだろう。

そんなレアルで過去に10番を背負いながら、指揮官によって“ナンバー10”を剥奪されてしまった選手がラサナ・ディアラだ。“ラス”の愛称で親しまれた元フランス代表のMFは、リーグ・アンのル・アーヴルでプロデビューを果たし、チェルシーやアーセナルなどプレミアリーグでプレイすると、ポーツマスから2008-09シーズン途中にレアルへと移籍する。

翌年からはインテルに移籍したヴェスレイ・スナイデルの代わりに10番を背負うこととなった。序盤戦はレギュラーとして活躍するも、徐々に出場機会を失うL・ディアラ。それでも23試合1得点を記録するなど、レアルの中盤をけん引した。

しかし2010-11シーズンにジョゼ・モウリーニョ監督が就任するとさらに出場時間は減少。翌年のプレシーズンにも参加できないまま新加入のメスト・エジルがL・ディアラが付けていた10番を付けてプレイしており、シーズン開幕後もエジルが10番を付けた。同選手は代わりに23番を付けており、モウリーニョ監督に10番を剥奪されてしまう形となった。

2012-13シーズンにレアルを退団したL・ディアラ。アンジ・マハチカラ、ロコモティフ・モスクワを経てマルセイユに移籍し、主力として活躍。2018-19シーズンにパリ・サンジェルマンで33歳という若さで引退した。

モウリーニョ監督は新加入のエジルを優先したことでL・ディアラは構想外のような形となっていた。また同監督とともに加入したサミ・ケディラがレギュラーをつかんだことで、出場時間は少なかった。

それでも残り途中出場でチームを締める役割として、リーグ優勝やコパ・デル・レイ制覇に貢献している。ただ選手のキャリアにおいて指揮官との相性も重要だ。レアルでの最後は指揮官との相性の悪さで退団となったが、その後はマルセイユでも主力となっており、レアルで10番を付けていた実力は本物だろう。

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