攻撃の核を担う男の負担が大きすぎる トッテナム浮上のカギは“エンドンベレの活用法”

今季トッテナムでの“孤軍奮闘”感が否めないエンドンベレ photo/Getty Images

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彼がストレスなくプレイできる環境づくりを

2021-22シーズン、ここまでプレミアリーグ9試合を終えて6位につけているトッテナム。順位的に見てみればそれほど悪いとは言い切れないものの、今季のスパーズはどこか調子に乗り切れていない節がある。ヌーノ・エスピリト・サント監督を招聘した彼らだが、現地時間24日に行われたウェストハム戦では早くも今季4敗目。なかなか勢いには乗れていない。

そんなトッテナムだが、彼らが今後上位勢を追撃するために必要なことは何なのか。いくつか思い当たる節はあるが、早急に改善したいのはMFタンギー・エンドンベレの活用法だろう。今季のトッテナムにおいては、ほぼひとりで攻撃の形を作っている同選手。類まれなパスセンスでチャンスを創出する技量は見事だが、どうにも“孤軍奮闘”感は否めない。

そして、その一端はウェストハム戦でも見て取れた。この試合も主戦場であるトップ下の位置でプレイしたエンドンベレだが、自身のクオリティを見せつけるための環境が整っていなかった印象は強い。中盤の深い位置に入ったピエール・エミール・ホイビュルクとオリバー・スキップの基本的なポジションが低すぎるあまりになかなか前を向けない場面は散見され、むしろ彼が後ろ2人のサポートに入る機会は多かった。守備でもホイビュルクとスキップが高い位置を取ることが少なく、相手のボランチ2人を守備の苦手なエンドンベレが1人で見ることに。このウェストハム戦にて、トッテナムは攻守においてエンドンベレを活かしきれていなかった。彼の負担が大きすぎると感じたファンも多いはずだ。
このエンドンベレの使い方さえ少しでも改善できれば、トッテナムは今季もう少し楽に勝ち点を積み重ねることもできるはず。しかし、現在の状態が長く続くこととなれば、このままズルズルと順位を下げていく可能性は高い。エンドンベレの能力を最大限活かすために、チームにどんなシステムと戦術を授けるのか。指揮官にとっては、これこそが今後における最大のテーマとなりそうだ。

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