最終予選突破は田中碧のようなヒーローが必要 ビーレフェルト奥川雅也はジョーカーになれるか

ドイツで成長を続ける奥川雅也 photo/Getty Images

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興味深い人材だ

11月の代表戦が近づいてきた。日本代表はワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選を戦っており、現在2勝2敗でグループBの4位に付けている。規定では上位2ヵ国がストレートインし、3位となれば大陸間プレイオフに回ることになる。現状の4位であればそのプレイオフにすら参加できないため、11月に控えるベトナム戦、オマーン戦が重要になる。

そこで大事になってくるのは招集メンバーだが、ドイツで活躍しているFW奥川雅也を呼ぶのはどうだろうか。

京都サンガから育成の名門レッドブル・ザルツブルクへ加入し、その後ブンデスリーガのアルミニア・ビーレフェルトに移籍した奥川。昨季は現PSVの堂安律と共にドイツ1部残留を決めており、2024年までの契約を勝ち取っている。

そんな奥川は今季チームの中心として攻撃をけん引。得点力不足に陥っているチームの中でリーグ戦、カップ戦共に1ゴールずつ挙げており、前線で違いを見せている。後方から丁寧に繋ぐチームではないためゲームから消える時間が散見されているが、ボールを持った際は相手の脅威となっており、直近のマインツ戦では先制点をマークしている。味方のスルーパスに反応した抜け出しは見事であり、寄せにきたGKの上を通すループシュートでゴールネットを揺らしている。

このようにドイツでも攻撃で輝いている奥川だが、代表ではサイドアタッカーとして起用できそうだ。クラブではウイングバックを置いた[3-4-1-2]を採用しているためトップ下でピッチに立っている。が、実際はサイドアタッカーであり、[4-3-3]で両ワイドの高い位置に選手を配置する日本代表であれば、本職のポジションでプレイすることができる。

狭いエリアでも打開する術を持っており、自陣に引いてブロックを敷くベトナム戦であれば優秀なアタッカーとして送り出すことができる。現状では右に伊東純也、左に南野拓実がスタメンだが、ジョーカーとして奥川を起用するのは悪い選択肢ではないはずだ。現状では流れを変えることができる選手が不在であり、奥川が田中碧のようなヒーローになる可能性はある。

一度はフル代表に呼ばれるも新型コロナウイルスの影響から招集取りやめとなってしまった奥川。ドイツで継続して出場機会を得る実力は本物であり、伊東に続くサイドアタッカーとして期待したい。

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